指先の月光欲、沈んだ心を癒してくれる、そんな輝きを持つムーンストーン。決して高価なレア宝石ではありませんが、根強いファンは少なくありません。
今回はそんなムーンストーンの不思議な力から、昨今市場を賑わす疑似ムーンストーンについて解説していきたいと思います。

パワーストーンにアクセサリーに人気の宝石ムーンストーンってこんな石!

玉石混合の宝石の中でも、特徴的な輝きを見せるのがムーンストーン。ムーンストーンは比較的好き嫌いが分かれる宝石ですが、石の内部からジンワリと魅せる乳白色の輝きの虜になる方は少なくありません。

今回はそんなムーンストーンに注目してその魅力お伝えできればと思います。

月の光が宿る石!長石を代表するムーンストーン

月光を覗かせるような輝きを見せるムーンストーン、和名では月長石と呼ばれています。長石という言葉からわかるように、ムーンストーンは多くの鉱物から成る世界中で最も産出量が多い長石グループ(フェルデスパート)に属しています。

ムーンストーンはカリウムを含むオーソクレーズの一種であり、独特な白とブルーカラー以外にもイエローやローズ系統、グリーン等の色合いを見せることもありますが、宝石としての価値が高いのは乳白色カラーです。

他の宝石では見られない独特な色合いは、オパレッセンスと呼ばれる内部の金属的な色合いの変色に由来します。シラー効果と呼ばれますが、鉱物中にあるアルバイトとアルカリ長石による層構造がゆえに起こる光学的な現象です。

ムーンストーンは決して珍しいレアストーンとは言えませんが、特に透明度が高くインクルージョンが少なく、金属的な青い輝きを見せるものは非常に高価で取引されます。

またムーンストーンが持つ代表的な特徴としてムカデと呼ばれる、内部の割れが原因で覗かせるインクルージョンがあります。針状インクルージョンが多いムーンストーンはカボションカットを施すことで魅惑的なキャッツアイ効果を見せるものがあることも覚えておきましょう。

パワーストーンとしてのムーンストーン!どんな意味、効果がある?

ムーンストーンは古来からカボションカット、またはファセットカットでジュエリー、アクセサリーに加工されてきました。カメオとして彫りを施したり、ローズカットの美しいムーンストーンなどは、19世紀からアールヌーボーの時代に多くのジュエラーによって利用されていくのです。

昨今はジュエリーというよりも気軽に身に着けられるブレスレット、つまりはパワーブレスとしても人気が高くなっています。ムーンストーンがなぜ不思議な力と結び付けられるのか、ここではその点に注視してみましょう!

アジアやヨーロッパ、多くの国でムーンストーンに関する記述、伝説が残されていますが、特に有名なのは古代ローマのもの。ムーンストーンを目に近づけてじっくり眺めてみると、内部の光の筋がまるでダンスをしているように観察できるというもの。これは見る角度によって、シラー効果に色合いが異なって見えることに起因すると思われます。

また旅人を守護する宝石としても知られており、夜間に旅行をする者、または航海に出る者にとっては無くてはならない石であったと伝えられているのです。

現在はムーンプリズムパワーという訳ではありませんが、女性に寄り添った効果、つまりは女性らしさ、恋愛成就、将来に対する不安を除去するなどの力があると考えられています。

6月の誕生石であるムーンストーン、自己主張こそ強くない宝石ではありますが、まったりと内側からボンヤリ光る神秘的な宝石に、少しの願いを託してブレスレットとして身に着けるのもいいかもしれませんね。
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紛らわしい!ムーンストーンとその類似宝石の区別を検証

無色、乳白色、ブラウン、オレンジにグリーン、思った以上に多くの種類があるムーンストーン。

ムーンストーンと言えば、いわゆるブルームーンストーンを意識的に思い浮かべてしまう方がほとんどですが、ここではムーンストーンとしばし混乱をきたしてしまうそんな紛らわしい宝石について触れてみたいと思います。

ホワイトラブラドライトとペリステライト

一見見たところは普通のブルームーンストーン、しかし実際はその化学組成が全く異なる宝石があります。基本的に組成の差こそあれど、市場ではブルームーンストーンと括られてしまうことも少なくありません。

それらはペリステライトとホワイトラブラドライトと呼ばれるものです。見た目はほとんど同様のミルキーな輝きにジンワリとブルーの光が輝く外観であり、宝石学に精通していない方はそれらを正確に見極めるのは困難!

まずペリステライトですが、これはアルバイトとオリゴクレースによる二層構造がゆえに特徴的なシラー効果を見せます。ホワイトラブラドライトはアンデシン、カルシックラブラドライトによる二層構造で青いシラーを見せ、ブルームーンストーンの類似石として認知されています。

これらは化学組成以外にも、各々屈折率や蛍光も若干ことなりますが、似通った見た目、そしてムーンストーンという形容がある方が市場価値があると考えられる為、本来のペリステライト、ラブラドライトではなくブルームーンストーンとして販売されているのです。

なおホワイトラブラドライトは青色だけでなく、まるで虹色を思わせるような多彩なシラーを見せる為、しばしレインボームーンストーンという商業ネームで取引されることもあります。

ムーンストーンはムカデ様のインクルージョン、ペリステライトにホワイトラブラドライトは針状インクルージョンを要する点、そして屈折率、X線蛍光分析装置などの項目から、検査機関では比較的容易に判断が可能です。
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まとめ

今回は月の光を結晶として石の内部に閉じ込めたようなムーンストーンについて解説していきました。

比較的馴染み深い宝石であり、なおかつそこまで高価ではない宝石がゆえに、ジュエリーやアクセサリーとしても手に取りやすい宝石と言えます。しかしムーンストーンは、ペリステライトやホワイトラブラドライトと混同してしまう事もしばしばあるのでその点には注意しなければなりません。

消費者にとってそれぞれを正しく判別することは容易ではありませんが、それぞれの特徴を把握して、似て非なる月の揺らめきを比較して楽しんでみるのも面白いかもしれませんね。

ギラギラの屈折率を持つザ・宝石とは異なり、しっとり光のダンスを見せてくれるムーンストーン、フルムーンが輝く夜はぜひムーンストーンを手に取りしっとりその揺らめきを楽しんでみてください。
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