橙色の宝石、例えばシトリンやインペリアルトパーズなどが有名ですね。どこか心を落ち着かせてくれるオレンジ色は、多忙に生きる現代女性のハートをほんわか包んで癒してくれるよう。
今回はそんなオレンジカラーの宝石の中でも、とってもレアでホット、オレゴンサンストーンの魅力について解説していきたいと思います。

オレゴンサンストーンとは?

宝石愛好家たちは、昼夜問わず、「こんな宝石があるのか!?」というようなレアストーンの話題に花を咲かせているわけですが、その中でも特に人気があるのがブルー、グリーン、そしてオレンジ系の宝石です。
今回ご紹介するオレゴンサンストーンはオレンジ色を呈する非常にレアな宝石ですが、その名はジワジワと一般層にも広まってきており、オレゴンサンストーンの知名度は上昇中!

ここではまず謎めくオレゴンサンストーンの魅力、秘密についてお話していきたいと思うので、ぜひ最後までお読みください。

オレゴンサンストーンは長石の1種!

オレゴンサンストーン、オレゴンはきっと形容でありサンストーンが大元になる鉱物種であることが想像できます。つまるところサンストーンは、鉱物的にお話すると長石というグループに属しています。例えば長石にはムーンストーンやラブラドライトが含まれており、いわばサンストーンとは親戚のような関係と言えばわかりやすいですね。

サンストーン自体は全世界で産出されますが、今回ご紹介するオレゴンサンストーンは、そのネーミングが示す通り、アメリカのオレゴン州からしか産出せず、原産国が限られていることから、非常に高価で取引されている宝石なのです。

オレゴンサンストーンの大きな特徴は、アベンチュレッセンスと呼ばれる反射効果のあるインクルージョンです。その独特のスパークリングな輝きは、銅が含まれていることに起因し、その他の赤~オレンジ系の宝石とは全く異なるカラーを見せてくれます。

なお気になるその硬度は6~6.5程度となっており、決して強靭な耐久力こそありませんが、ジュエリー加工にも耐えうるモース硬度があるため、しばしばジュエリーにセットされたオレゴンサンストーンも見かけます。

オレゴンサンストーンの品質評価要素とは?

まずオレゴンサンストーンはその色合いが命と言っても過言ではありません。オレゴンサンストーンのカラーを一言で表現するのは難しいですが、あえて言うならば薄い赤~オレンジ~グリーン様の色……でしょうか。

オレゴンサンストーンはザ・オレゴンサンストーンを代表するようなキラキラのラメ状インクルージョンを含む夕焼け色の物から、薄いグリーン、または真っ赤な赤、はたまたバイカラーのものまで存在するので、なかなかその色合いを形容するのは困難です。

通常インクルージョンがあると価値が下がりますが、オレゴンサンストーンの場合は、そのインクルージョンが美しさを強調する要素になっているので、内包物に関しては大きな問題になりません。

そこまで産出量が多いわけではなく、むしろレアストーンよりの宝石なのであまり大きなカラットのものは少なく、1カラット越えの物は大変高価で取引されます。またオレゴンサンストーンは非常にバラエティー豊かな研磨が施されており、単なるラウンドカット、バゲットカットではなく、ドイツカットや切子状にカッティングされたものなど、そのカット方法も重要な品質評価の要素になっています。

ほしい!ルースそれともジュエリー?オレゴンサンストーンの価格はどれ位?

オレゴンサンストーン、その名前が意味する通り、「太陽の石」と呼ばれ、その意味としては人生を謳歌し、そしてポジティブに生きるというなかなか前向きな意味が込めれれている宝石です。

なかなかレアな宝石ですが、そんな有難いポジティブシンキングを享受できそうな宝石ならば、ぜひともジュエリーコレクションにも加えたいところ。

ここではよく質問を受けるオレゴンサンストーンのお値段について徹底解説。下世話なことかもしれません、ですがやっぱりお値段気になりますよね?

ピンキリ!オレゴンサンストーンのお値段比較

市場におけるオレゴンサンストーンは原石としての形ではなく、ルース状に加工されたものが殆どです。ルースのものも0.5カラットのものから5カラット越えのものまで、かなりの数のオレゴンストーンをネット、店舗で購入できます。

最も値段に反映される要素、つまりは色合いによっても異なりますが、経済的なもので1万円程度のオレゴンサンストーンも見かけます。ただしオレゴンサンストーン独特のインクルージョンやオレンジ色が非常に薄く、面白みの欠けたルースのものが多く、あまり魅力的なものではありません。

高価なものはバイカラー、オレンジ色が強い物、そしてシラー効果抜群のインクルージョンをたっぷり含んでいるもので、3~10万円以上で取引されています。ただしパライバトルマリンやグランディディエライトのような小粒ルースでも数万円という超超高級ラインではなく、ある程度のカラットでも少しだけ無理をすれば素晴らしいルースが購入できるのは嬉しいですね。

なおジュエリー加工されたものも少ないですが数万~10万円程度でみかけますが、あまりの人気で即売というパターンが多いので、やはりルース買い→オーダーメイドでジュエリー加工が王道の楽しみ方と言えるでしょう。

変則カットのオレゴンストーンは天井知らず!?

あえてお値段は伏せますが、オレゴンサンストーンは複雑なカットをすればするほど、その価値が向上していきます。もはやジュエリーに仕立てる必要はなく、その造形美を楽しむ宝石として、愛好家に親しまれています。

宝石研磨職人の力の見せどころと言いましょうか、その硬度によるカットのしやすさがゆえ、様々な変則模様が刻まれたオレゴンストーンも見本市やジェムショーなどで展示販売されているので、気になる方はお財布事情を把握しながら、購入を考えてみるのも素敵です。

まとめ

1月24日の誕生日石として知られているオレゴンサンストーン。その人気の秘密は独特のインクルージョンとカラーヴァリエーションの豊富さにありました。

ジュエリー加工されたものはあまり多くありませんが、市場ではレアなりにも比較的手の届きやすい価格で購入可能なので、その独特なオリジナリティーを楽しんでみてはいかがでしょうか?

オレゴンの広大な大地が生んだオレゴンサンストーン、定番の宝石とは言えませんが、個性的なその美しさ、煌きはちょっとしたお出かけにも意外に大活躍かも!?

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