レインボーガーネット、どんな鉱物かよく分からなくとも、どこかで聞いたことがある方も少なくないはず。それもそのはず、日本の奈良県で発掘され大きな話題を呼んだことが原因です。

深紅の柘榴色がトレードカラーのガーネット、今回はその名にレインボーなる形容を付ける、そんなガーネットの特徴を徹底紹介していきたいと思います。

レインボーガーネットとは?その採掘場所から虹色に輝く秘密を考察

虹をかけたような美しい特異なガーネットがあります。その名もレインボーガーネット、そのままですね!

馴染みがあるようでない、そんなレインボーガーネットの秘密。ここでは気になるレインボーガーネットの特徴について解説していきたいと思います。

レインボーガーネットの鉱物学的性質と発色要因

ガーネットは大きくわけて6つの種に分かれますが、それぞれのガーネットが混じり合うことで固溶体を作ることがあります。例えばパイロープ、アルマンダイトガーネット(アルマンディン、アルマンダイン)の固溶体はロードライトガーネットです。

それと同様にグロシュラー、アンドラダイトガーネットが混ざりあうことで形成されるものを、総称してレインボーガーネットと呼んでいます。つまり鉄イオンが含入するアンドラダイトとアルミニウムを含むグロシュラーガーネットがミルフィーユのように重なることで光の干渉を受け独特の輝きを見せるのです。

ただしレインボーガーネットはギランギランのファイアーが光る虹色という訳ではなく、表面に油膜が張っているかのような独特な輝きを見せます。雨上がりの路地の雨水が虹色に輝く、そんな光沢をイリデッセンスと呼びますが、暗褐色~茶色の地色にうっすらとレインボーカラーを覗かせるのが特徴です。

そんなレインボーガーネットは採掘場所が限定されている為、非常に珍しいガーネットとして位置づけられ、大変高価なマニア的鉱物として認知されています。

メキシコと日本で産出!気になるその違いは?

レインボーガーネットは1930年代にアメリカで産出したことが始まりですが、あまりにその数が少ないこと、そして宝石品質ではなかった為、宝飾市場にそれが登場するのは1980年代に入ってからのことです。

メキシコでは薄い暗褐色でイリデッセンス効果を確認できるレインボーガーネットが産出されましたが、そちらも非常に産出量が限られており現在流通しているものはいわゆる還流品。

そこでポッと出てきたのが奈良県の天川村を産地とするレインボーガーネットです。こちらはメキシコ産と若干組成は異なり、より鉄イオンを多く含有するタイプであることが分かっています。

天川村の川迫鉱山、そして行者還岳で発掘されていますが、後者で見つかるレインボーガーネットはイリデッセンスがより美しく輝くことからスーパーレインボーガーネットとも呼ばれているのです。

市場ではよりイリデッセンスがハッキリみられる行者還岳の人気が高くなっています。それぞれの産地でどのイオンをどの程度含有するかによって、色合いやイリデッセンスの強さは異なりますが、石愛好家ならばメキシコ、川迫鉱山そして行者還岳それぞれを見比べてみたい、その気持ちはなんだか分かる気がしますね。
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日本でレインボーガーネットの原石を採掘可能?それとも不可?

レインボーガーネット、多くの種が存在するガーネットの中でも、特に珍しいものとして珍重されています。しかしあまりのレアさから宝飾市場にはあまり登場しないこと、そして不透明な地色にイリデッセンス効果という鉱物的性質がゆえ、加工に対しての耐久力はあるものの他のガーネットとは異なりジュエリーには殆ど加工されません。

しかし品質的にも評価の高いレインボーガーネットが日本で発掘されている事実を踏まえてもその知名度は意外に高く、鉱物学的にも非常に興味深い宝石の一つとして数えられています。

ここではしばし聞かれる、レインボーガーネットを自分で発掘体験したいという疑問を一刀両断!果たしてオーストラリアのオパールのように採掘体験は可能なのでしょうか?

天川村、業者還岳でレインボーガーネットを採掘することは原則できない!

レインボーガーネット、まさかの奈良県での産出ということでそれは大きな話題を呼んだのがかれこれ15年前のことでしょうか。当時は新聞各紙でも取り上げられるほどで、その結果多くの鉱物愛好家を天川村に呼ぶことになるのです。

つまりは鉱物を愛でる者たちによる採掘が続いたがゆえに、地表に露出しているガーネットはほぼほぼ取りつくされてしまいました。そして現在は既に自然保護の観点からも、一般の採掘は一切禁止されています。

つまりレインボーガーネットは現行では殆ど産出されず、メキシコ産レインボーガーネットと同様に以前に発掘された原石、またはルースしか出回っていないのです。

世界の宝石採掘場所ではそれを観光資源と結び付け採掘体験やツアー等を行っているところもありますが、残念ながら遥々天川村に足を運んでもその悠久なる大地というロマンしか感じることはできません。
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まとめ

多くのガーネットが存在していますが、その中でもレアな上に日本でも採掘されることもあり、多くの媒体を通し話題を呼びました。その独特なイリデッセンスを活かす為に特殊なファンシーカットを施され、原石を活かしルース加工が行われています。

日本で採掘されますが、それでもその産出量は非常に少ない為、ルース、原石共に市場のには高値で取引される傾向があります。

ガーネットの固溶体の中でもレアな部類に入り、特に蒐集家眉唾のガーネットと言えるでしょう。発見当初は多くの宝石マニアが天川村に押しかけ原石を発掘するお宝探しを遂行していましたが、現在では個人の採掘は一切禁止ということなので現地に赴いて採掘体験はできないのでその点は覚えておいてくださいね。