ねこ、それは人を癒す愛玩動物の代表格。そんなねこにあやかったジュエリーが人気です。今回はねこ、キャット、つまりは可愛いを追求したねこモチーフのジュエリーの魅力に迫っていきたいと思います。

ねこモチーフが女性の心を引き付ける理由とは?

ねこって本当に癒されますよね?なでなでしながら、今日あった出来事をついついこぼしてしまう、最高の話し相手になってくれる。マイペースな性格に忙殺され気味な女性の心を癒す精神安定剤。

ここではそんなねこと私たち人間、そしてジュエリーモチーフの歴史について考察していきましょう。

ねこと人間の文化史が面白い

ねこという動物は大変古くから人間と共存してきました。皆さんも知っていると思いますが、古代エジプトでは神の化身として崇拝され、王侯貴族同様にねこがミイラ化されたり、ねこがバステト神として崇められたのです。

お犬様ならぬおねこ様伝説は留まるところを知らず、誤ってねこを殺めてしまった場合は死刑が求刑される容赦ないねこ愛にほっこりどころか、ギョッとしてしまいますね。

またエジプトでは件のミイラに限らず、短剣、絵画、ジュエリーに彫像など、エジプトのアートヒストリーはねこ無くしては語れない真実があるのです。もちろんエジプトはねこだけでなく、タカやふんころがし(スカラベ)も崇拝の対象として、様々なシーンに登場していますが……。

ただしねこという生き物は決して、人間に愛されそして神にも愛された生き物というわけではなく、魔女伝説との結びつきが強いことも忘れてはなりません。

特に中世にペストが大流行した際は、その不吉な病気が魔女の仕業と決めつけられ、ねこを飼育している若い娘や老女が魔女に仕立て上げら、魔女裁判にかけられることも少なくなかったそう。

なぜ魔女にねこ?という疑問がわきますが、ねこは暗闇でも目が見えること、そして足音を立てることなく背後に忍び寄ることができることから、魔術を自由自在に操る魔女と同一化されていったのでしょう。特に黒ねこは魔女の化身とも考えられ、不吉なものとみなされた、可哀そうな歴史もあるのです。

私たちはジブリの世界に生きている人間なので、魔法使いと言えばキキ、キキと言えばジジというキュートな黒ねこを思い浮かべますが、ねこの文化史から見ると、様々な見方でねこが捉えられている点に興味を覚えずにはいられませんね。

ねこは日本の伝統装飾モチーフ!?

日本でもねこは非常に好意的に捉われ(化けねこもある意味可愛いですし)、日本文学や日本美術にはなくてはならないモチーフとしての地位を確立しています。

日本においては、ねこと魔女の結びつきは薄く、ねこ=愛玩動物、ペットとしての地位を築いてきた歴史が深く、私たち日本人が紡ぐ芸術作品もねこに強い影響を受けてきました。

例えば鳥獣戯画の可愛らしい動物はねこを筆頭に大人気で、ガチャガチャにもなるくらい。歌川国芳の浮世絵にも擬人化されたねこがキュートに踊っていますし……。

日本の宝飾史は西洋と比べて保守的であった事実は否定できませんが、刀のつば、帯留めにかんざしなどの和装ジュエリーには必ずと言っていいほど、ねこが登場します。

日本の彫金技術は西欧と比べても大変優秀で、なおかつ様々な合金をジュエリーに合わせて活用してきたため、たかがねこ、されど日本の紡ぐねこジュエリーは、西のものと比べても非常に味のあるものばかり。

時代は流れ和装ジュエリーが廃れていく日本でも、ねこモチーフはモードに関係なく様々なジュエリーモチーフとして現在も人気を集めていることは、もはや言うまでもありません。
K18YG ホワイトトパーズ ねこピアス

幸せを追求したい女性にピッタリのねこモチーフ

ねこ天国日本において、ねこはペットとしてだけではなく、安定したラッキーモチーフとして愛用されてきました。

ここではそんな史実を基に、なぜねこモチーフが人々に愛されるのかを検証してみたいと思います。

幸運を呼び込むのがねこ

ねこはネズミを追い回し穀物を守ることからも、豊作のモチーフとして崇められてきた歴史があります。可愛いだけじゃなく、生活を豊かにしてくれる、そんな役割をも背負っていたねこ、そんな理由からねこモチーフの揺るぎない人気が確立していくのです。

日本においても招きねこに代表されるラッキーチャームは江戸時代から流行し、21世紀になっても店先や軒先に招きねこを飾る方も少なくありません。

しかしそんなねこモチーフは徐々に指先、胸元または耳元のお洒落アイテムとして流行の兆しを見せています。リングにネックレスだけでなく、腕時計にキーホルダーにピアスに加工されたねこモチーフ、それらは決してねこ愛好家だけに支持されているのではありません。

毎日の生活をよりハッピーに、そしてKAWAIIを意識したジュエリーとして特に若い女性に圧倒的な支持を集めているのです。まん丸なフォルムをパールや貴石、半貴石で表現して、金運や恋愛運アップに願いをかける。

多忙に生きる現代人女性のラッキーチャームとして活用したり、そして愛くるしいその姿をファッションのアクセントにしてみたりと、その楽しみ方は自由自在。

ねこ愛好家だけじゃない、全ての女性がときめくその理由……。それはきっと日本人がねこに向けて抱いてきた文化史がDNAレベルで刻まれている、と言っても決して大げさではないはずです。

また自身で楽しむ以外にも、彼女や友人へのプレゼントとしてもピッタリなので、ジュエリーギフト選びに迷ったら、おねこ様に縁起を担ぐのもいいかもしれませんね。
K10 ねこネックレス

まとめ

今回は世界レベルで人気を博す、モチーフとしてのねこに焦点を当ててみました。様々なタイプのねこモチーフジュエリーがあるので、ぜひぜひお好きなタイプのジュエリーを発掘してみてください。

単なるキュートでは終わらない、どこか幸せが紛れ込んできそうな予感がする、それがねこモチーフの持つ見えないパワーなのかもしれません。
K18YG ピンクトルマリン ホワイトトパーズ ねこピアス

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