もうすぐハロウィンですね!カボチャをくり抜く季節が訪れると、街もザワザワと冬に向けての準備が始まるそんな時期。

今回はいつものコラムにハロウィン、そしてジュエリー史を絡めながら、ハロウィンとジュエリーの関連について紐解いていきたいと思います。

愛しい人を偲ぶセンチメンタルジュエリーとは?

ハロウィンと言えば、ホラー映画の定番ですが日本では本来の意味合いよりも、よりコミカルでお祭り的な要素が強いイベントとして認知されています。

ハロウィンらしいジュエリーをこの季節にチョイスして、気持ちを盛り上げたいという方も多いと思いますが、ここではハロウィンの文化と関連の深い宝飾史をご紹介していきたと思います。

ハロウィンジュエリーというものは存在しない!?

その季節折々のイベントに向けてそれに見合ったジュエリーを身に着ける方が多いと思いますが、特に日本ではお祭り騒ぎの代名詞であるハロウィンに合わせジュエリーを選ぶ方はそこまで多くありません。

いわゆるコスチュームジュエリーと呼ばれるものの中には、ハロウィン色の強いカボチャや魔女、スケルトンなどをモチーフにした物も多く、どちらかというとアクセサリー感覚でそれらを身に着ける方が多いようですね!

ハロウィンは西欧から流入した行事ではありますが、基本的にカトリック、プロテスタント共に正式なキリスト教の伝統行事ではなく、ケルトのドルイド教が起源の祭事だということはあまり知られていません。

キリスト関連の行事であればそれに準じたジュエリー文化も発達してきても不思議ではありませんが、ハロウィンにつけるべくジュエリーの雛型は存在しておらず、あくまで具体化されたハロウィンイメージがハロウィンジュエリーとして独り歩きしているのです。

センチメンタルジュエリーとハロウィンが関連付けられる理由

皆さんはセンチメンタルジュエリーという言葉を聞いたことがありますか?簡単に説明するとロマン主義や遥か昔に過ぎ去った時代を懐かしみ、人々の心の源泉にある感情をジュエリーに込めたもの、それがセンチメンタルジュエリーです。

敬愛、友情、そして途切れない愛情など、それらを宝石やデザインを通して表したのがセンチメンタルジュエリーで、似たようなものとして故人を偲ぶ為に作られたモーニングジュエリーがあります。

モーニングジュエリーは共に生きた人の思いや愛をエナメル細工やジェット、金糸などの独特な技法と素材を利用した装身具ですが、センチメンタルジュエリーはより広い人間の感情を象徴しています。

センチメンタルジュエリーは、黒を基調としたモーニングジュエリーとことなり、アメジストやガーネット、エメラルドなど様々な色石を利用していること、そしてデザインに多様性がでてきたことも特徴です。

その定義から言えばハロウィンはモーニングジュエリーが適切かと思われますが、「メメントモリ」という逃れられない死を再確認するのではなく、過ぎ去った思い出や愛を今一度思い起こすセンチメンタルジュエリーこそがハロウィンに適したものなのではないでしょうか?

例えば皆さんのお母さま、おばあ様が身に着けそして受け継がれたジュエリーをそっと宝石箱から出して身に着けてみる。大振りの昭和感たっぷりのリングでも、ヴェルヌーイ法で作られた人工ルビーであっても、そこにはジュエリーの価値以上に大切な感情が息づいていることを感じ取れることでしょう。これこそがセンチメンタルジュエリーであり、ハロウィンの時期に身に着けるべきジュエリーなのかもしれませんね。
K18 アメジスト ピアス

ケルトの文化を感じる!スコティッシュジュエリーの勧め

決してハロウィンらしさをそのピース、ピースで感じられるわけではありませんし、センチメンタルジュエリーのような意味合いのものでもありません。しかしハロウィンという文化が育まれた大地、スコットランドにはスコティッシュジュエリーと呼ばれる独特のジュエリーがあります。

ここではそんなスコティッシュジュエリーを、ハロウィンの時期に身に着けるという粋な楽しみ方についてご紹介していきたいと思います。

スコティッシュジュエリーという選択肢

スコティッシュジュエリーとはヴィクトリア女王がスコットランドのヴァルモラル城を利用するようになる、19世紀半ばから作られるようになったジュエリーです。つまりはその地域で取れる多種多様なアゲート等を利用した伝統的なジュエリーであり、特にシルバーを地銀に使われることが多いのも特徴です。

アゲートのような半輝石は私たちにとって、なかなか刺さらない類の宝石かもしれません。しかしドルイド教が根付いたケルト地方のジュエリーには、使用する宝石と同様にケルト伝統の結び目文様やケルト十字など、他ではあまり見られないモチーフが多く身に着ける者を楽しませます。

スコットランド独特のタータン柄の衣装に身に着けることが目的なので、男性でも違和感のないアザミやドングリ等の植物デザインも多く、フェミニンなジュエリーが多い中でもユニセックスで使える側面を持っていることも忘れてはなりません。

現在流通しているスコティッシュジュエリーはヴィクトリアン期の物もあれば、近代のいわゆるメーカー商品など様々。ハロウィン文化が生まれたケルト地方由来のスコティッシュジュエリーには、アゲートと一緒にシトリンやアメジストなどがセットされることも多いので、秋を迎えるのにピッタリなスタイリッシュさも自慢です。

日本には馴染みの薄いジュエリーかもしれませんが、お出かけ用のジャケットやデニムを履いても映えるデザインが多いので、ハロウィンシーズンだけでなく年間を通して楽しめるのも嬉しいですね!
K18WG シーブルーカルセドニー 0.4ct 一粒ピアス

まとめ

日本で言えばお盆、そんな祖先の霊が帰還するそれが本当の意味のハロウィンです。本来の意味や伝統を尊重すればお祭り騒ぎをするのはいささかおかしいことですが、仮装やそれに準じたフェスティバルも伝統を汲んだ末の結果。

クリスマスにはクリスマスらしいジュエリー選びがあるように、ハロウィンにもハロウィンらしいジュエリーの楽しみ方があるはずです。今回お話したセンチメンタルジュエリーのような愛の形を思い、懐かしの家族の思いが詰まったジュエリーを引っ張りだしたり、またはアゲートのスコティッシュジュエリーなどでいつもとちょっと違う気分でハロウィンを過ごしてみるのも素敵かもしれませんね!