1月はガーネット、2月はアメジスト、3月はアクアマリン、4月はダイヤモンド、5月はエメラルド、6月はパール……
月ごとの宝石として知られる誕生石を大切な人の贈り物に選ぶ人も多いですよね。「誕生石を身につけると幸せになれる」と言われることから、自分への贈り物として購入する人も多いでしょう。
では、誕生石とは誰がどのようにして決められたものなのでしょうか。
今回は、誕生石の歴史や言い伝えなど、詳しくご紹介していきます。

誕生石の由来とは?

宝石を選ぶときの定番ともいえる、誕生石のギフト。プレゼントの選択肢と考えている人も多いのではないでしょうか。

誕生石の由来については諸説あるのですが、1世紀の初め頃、ユダヤ教の司教様の胸当てにはめられた12個の宝石飾りが起源だと云われています。

当時、聖職者の胸当てには、3個ずつ4列の宝石が縫い付けられていたそう。単なる装飾だけではない深い意味合いがありそうですよね。
聖書でも、モーセの兄である大祭司アロンが聖職で使う「胸当て」について、宝石の順列まで詳細に記載されていました。

胸当てに使用された宝石

第1列:ルビー・トパーズ・エメラルド
第2列:ガーネット・サファイア・ジャスパー
第3列 オパール・めのう(アゲート)・アメジスト
第4列:アクアマリンorムーンストーン・ラピスラズリ・碧玉

聖職者たちは、並んだ宝石をさらに金で縁取りしたものを胸当てとして使用していたのですが、今考えても豪華絢爛です。
この12の宝石は、イスラエルの子らの名を表して12個あると伝わっており、それぞれの宝石には12の部族へ、それぞれの名前がわかるように彫られているそうです。

12に分けられた誕生石。なぜ「12種類」なの?

そもそも旧約聖書や新約聖書には、石に関する記述もたくさんあります。非常に神秘的な意味合いとして扱われている宝石は、新約聖書に出てくるヨハネ黙示録の聖なる都でも12個の宝石が土台に埋め込まれていました。
さらに時はさかのぼると、紀元前6世紀ころ栄華を築いたバビロニア帝国のバビロニア人たちは、天文学など優れた才能を駆使して暮らしていました。その頃すでに12星座と占星術が広まっていたとも伝えられており、12星座と宝石はこの頃関連づけられていたとも云われています。

こうして見ると、人類の歴史において「12」という数字にはとても意味があることがわかります。旧約聖書に出てくるイエスラエルの部族も12、新約聖書にはキリストによって伝道の使命を与えられた使徒が12人、星座も12星座、そして身近な時間である12時間、24時間、1年は12ヶ月……「12」という数字は、東西問わず、世界中でとても大切で特別にされてきた数字だとわかります。誕生石が12の月に当てはめられたのも、地球の歴史とともに、宇宙の神秘的なルーツにつながっているのでしょう。

希少品だった宝石が誕生石としての流行するように

古代より神秘的な存在として重宝された宝石は、神や祈りの象徴としても扱われてきました。神殿や遺跡などには、宝石が埋め込まれた跡がある建物も多く存在しますが、これは、単なる美的要素だけでな、魔除けとしての意味合いでも使用されていたのです。
古代の人々は、自然に畏敬の念を持ちつつ、自然を通して神を知ることも目指していました。少しでも神の意識に近づくために、自然の産物である美しい宝石を用いたのでしょうね。

魔除けや悪魔祓いの霊力や、病気を治す力があると信じられてきた宝石信仰は、時代とともに加速していき、富や権力のステータスとして一部の権力者だけ持つことが許されている希少品で、大変高価なものでした。
歴史上では長い間、宝石は王族・貴族が所有するものだったのですが、時を経て18世紀に入ると、ユダヤ人の宝石商が仕掛け人となり、一般女性の間でも「誕生石を身につける」という習慣が広まるようになります。

当時の女性たちにとっては、誕生石の流行で、自分だけの宝石を持つという特別感は、かなりのステータス。意味合い的にも「誕生月の宝石を身につけると魔物や災いから守ってもらえる」ということで、多くの女性たちが欲するようになりました。
しかしながら、その時代の誕生石は現代のように統一されておらず、月ごとの石の種類は宝石商ごとで違っていることも多々ありました。

その後、1912年にアメリカで開催された宝石組合大会にて、月ごとの宝石として今でもよく知られる「12星座の誕生石」が制定され、誕生石の基本の並びが出来上がりました。
日本での誕生石も、このアメリカ式の誕生石を基準としていますが、時とともに日本人の好きなサンゴとヒスイが加わるなど、日本らしい誕生石の種類として定着していきます。
現代では世界各地の誕生石の様式が加わり、2月はアメジストの他にクリソベルやキャッツアイも誕生石として選ばれるようになりました。
ジュエリーローラでも、「誕生石から宝石を選ぶ」というカテゴリーで、誕生石をご紹介していますので、大切な人への贈り物を選ぶ際はぜひ参考にしてくださいね。

〜誕生石からジュエリーを選ぶ〜

<誕生石一覧>
1月:ガーネット
2月:アメジスト・クリソベル・キャッツアイ
3月:アクアマリン・サンゴ・ブラッドストーン・アイオライト
4月:ダイヤモンド・モルガナイト
5月:エメラルド・ヒスイ
6月:パール・ムーンストーン・アレキサンドライト
7月:ルビー・スフェーン
8月:ペリドット・サードオニックス・スピネル
9月:サファイア・クンツァイト
10月:トルマリン・オパール
11月:トパーズ・シトリン
12月:タンザナイト・ジルコン・ターコイズ・ラピスラズリ

上記の誕生石の中でも、ジュエリーローラで誕生石ジュエリーとしておすすめの商品をいくつかご紹介します。

4月生まれの方へのプレゼントはモルガナイトのジュエリーを

4月の誕生石はダイヤモンドという印象を持っている人も多いですが、最近ではモルガナイトも注目されています。
愛の石と言われるモルガナイトは、女性の可愛らしさを引き出し、カップルの中をより深めてくれるようサポートしてくれるため、結婚記念日の贈り物にもおすすめです。
K18PG モルガナイト ネックレス

7月生まれの方へのプレゼントはスフェーンのジュエリーもおすすめ

7月生まれの方へ、希少石であるスフェーンのジュエリーをプレゼントしてみませんか。
スフェーンの石言葉は、永遠性。永遠に変わらない愛を込めて、奥様への贈り物にどうぞ。
Pt900 スフェーンピアス

12月生まれの方へのプレゼントにタンザナイトの誕生石を

12月の誕生石はラピスラズリやターコイズが定番化していますが、近年注目されているタンザナイトのジュエリーも誕生石としておすすめです。
タンザナイトは、高貴さや知性を司るといわれる宝石で、持ち主の心が精神的に安定し幸せの方向へ進めるように導いてくれます。
これまでたくさん頑張ってきた奥様やお母様へのプレゼントにもおすすめです。
Pt900 タンザナイトネックレス

大切な人への贈り物に誕生石を

月々で割り振られている誕生石ジュエリーは、とても長い歴史がありました。持ち主に幸運・幸福を届けるという誕生石は、いつの時代も人気が高く、世界中で愛されるジュエリーとして支持されています。
太古の頃より地球に眠る宝石たちは、時を経て、人の手が加わり、私たちが身につけることができるのです。誕生石として身につけることで、持ち主の心に喜びや輝きを灯してくれるのでしょう。
大切な女性への贈り物で悩んだ時は、彼女を守る意味も込めて、誕生石のジュエリーをプレゼントしましょう。

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