最近メディアや職場で耳にすることが多くなった「ダイバーシティ」や「インクルーシブ」そして「多様性」という言葉がありますが、実際に何を意味するのかご存知ですか?

「マイノリティをサポートする意味だと思うけど、実は細かいことは分からない」
「正直自分には関係ない事なのかと思っていた」

そう思っていたら、是非この記事を読み進めてください!「ダイバーシティ」「インクルージョン」「多様性」がどういう内容か、取り組み、そして私たちの身近でできること、を簡単にまとめました。読んだ後には基本をおさえて、職場や社交の場でも、そつなく「現代のマナー」を守ったスマートな交流ができるようになる筈です。

「ダイバーシティ」「インクルージョン」「多様性」ってどういう意味?

ここからは早速、「ダイバーシティ」「インクルージョン」「多様性」がそれぞれどういう意味なのか、簡単にまとめましたので見ていきましょう。

「ダイバーシティ」の語源と概要

ダイバーシティは、「Divers」という英単語の名詞の「Diversity」がカタカナ表記されたもので、「多種多様性」、「相違点」などといった意味があります。

一般的にダイバーシティというと想像される人種・民族、年齢、性別といった違いのみならず、個人の持つあらゆる特徴のことを指します。例えば、習慣、教育、未既婚、家族構成、宗教、外見、出身地、役職、社会的地位など、人それぞれの「違い」のほとんど全てが「ダイバーシティ」に含まれます。

つまりダイバーシティは「多種多様な人材や、異なるバックグラウンドの人が混在している状態」という意味があります。

また、ダイバーシティは主に2種類に大別されるといわれています。それが以下の二つです。
<表面的>外見で判別できる、外見、年齢、性別、人種などの違い
<深層的>外見では判別できない、スキル、習慣、性格、考え方などの違い

「インクルージョン」の語源と概要

インクルージョンは、「Inclusive」という英単語の名詞で、抱合、包括、一体性などの意味があります。みなが公平・平等に参加できて、同じく公平・平等に機会があたえられている状態です。

経団連(一般社団法人 日本経済団体連合会)は2017年に発信した『ダイバーシティ・インクルージョン社会の実現に向けて』において“「幅広い人材を迎え入れるダイバーシティ」+「あらゆる人材が能力を最大限発揮できるインクルージョン」=「ダイバーシティ&インクルージョンを企業活力に」”と提言しています。

これからみてもインクルージョンは「様々な人材が公平に与えられた機会を活用し、能力を最大限に発揮できている」ことが理想といえます。

「多様性」は違った意味がある?

「ダイバーシティ」と「インクルージョン」と同じ頻度で耳にする「多様性」ですが、これは「ダイバーシティ」の日本語の意味を示している言葉です。

「 ダイバーシティ」「インクルージョン」が重要な理由

ここからはなぜ「ダイバーシティ」と「インクルージョン」がそんなにも重要なのかを始まりに戻って見てみましょう。

「ダイバーシティ」と「インクルージョン」の由来

もともと「ダイバーシティ」と「インクルージョン」はアメリカで生まれたものです。1965年に米国雇用機会均等委員会(EEOC)が設置されました。このことで、性別、出身地、肌の色や人種など「ダイバーシティ」がもとで雇用において差別された、と感じた人がいたら訴ることができるようになりました。

そして1980年代には、企業において経済力が拡大したマイノリティへのマーケティングのが重要視されるようになりました。また「ダイバーシティ」と「インクルージョン」を採用することで競争力を高める「人事戦略」も広がりをみせます。

日本においての「ダイバーシティ」と「インクルージョン」の始まり

日本においては性別という観点から、まず1985年に「勤労婦人福祉法」が改正され「男女雇用機会均等法」が成立されました。1999年には「男女共同参画社会基本法」に女性幹部の割合などの数値が目標として記載されました。

しかし世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が各国における男女格差を示す「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」においては、日本は2021年の時点で156か国中120位と、世界と比べ未だに後れをとっています。

身近で意識する「ダイバーシティ」「インクルージョン」

それでは私たちの日常生活にて「個人レベル」で気をつけられることは何か、を見ていきましょう。

自身の「マイクロアグレッション」発言に注意する

最近注目されるようになってきている「マイクロアグレッション」は、悪意なく偏見や差別的な発言をし、相手の感情を傷つけることを言います。それでは実例を見てみましょう。
●外国人やハーフの人に対して「日本語上手ですね」という発言→「よそから来ている」という偏見が根底にあり、相手に疎外感を与える
●女性の医師を看護師だと思い込む、もしくは男性の看護師を医師だと思い込む→ジェンダー偏見からくる何気ない言動で周りを不快にさせてしまう
●「男・女らしくないね」など相手の装いやふるまいを評価する発言→「男・女たるものこうあるべき」という差別的な思い込みでLGBTQA+(性的マイノリティ)を追いつめてしまう

誰でも何気なく相手を傷つけてしまう可能性はあるので「はたして自分は大丈夫だろうか?」と常に考えるように意識したいものです。

「ジェンダーニュートラル」なアクセサリー

アクセサリーにもこうあるべき、という決まりはありません!ここでは男女どちらでも楽しめるジェンダーニュートラルなアクセサリーを紹介します。

ちょっぴり個性が光るシンプルなピアス

「シンプル・イズ・ベスト」という通り、利用できるシーンが多く役に立つのはいつもシンプルなデザインです。

下記のようなチェーン付きのピアスでしたら、たとえば片耳のみ着用する事でさり気なく、かつ個性を活かして男女ともに楽しめます。
K18YG チェーン ピアス

「オニキス」を使用したネックレス

ダークな色が特徴的なパワーストーン「オニキス」を使った、モダンなデザインのネックレス。男女を問わず、もしくはペアルックの装いにもピッタリです。

下記の三角モチーフのネックレスなどがあります。
K10YG トライアングル オニキスネックレス

まとめ

今回は「ダイバーシティ」と「インクルージョン」について紹介しました。移り変わりのスピードが増す一方の現代で、自身の固定概念や価値観もそれに合わせて「アップデート」が求められる時代になってきました。この記事が少しでも「ダイバーシティ」や「インクルージョン」の理解を深めるきっかけになれば幸いです。

参考サイト

■ 日本労働研究雑誌
組織におけるダイバシティ・マネジメント
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2008/05/pdf/069-084.pdf

■ DIAMOND online
「ダイバーシティ&インクルージョン」はどう生まれたのか?その歴史を振り返る 
https://diamond.jp/articles/-/240343

■東洋経済 online
ダイバーシティって何?(第2回)–ダイバーシティの歴史的展開と企業のかかわり
https://toyokeizai.net/articles/-/10938

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