私たちは日々の暮らしの中でよく歩きます。目的地に向かって寄り道せず急ぎ足で歩く…。時間に追われた生活の中ではどうしてもそういった歩き方になるかもしれません。ですがふと立ち止まって足元を見てください。名もなき草花がささやかに、でも強くたくましく咲いている様子に気が付くことでしょう。小さな花のパワーは偉大です。疲れたときにぼんやりとうつむくと、名も知らない花が咲いていて癒された…なんて経験を持つ方もいるのではないでしょうか。
道端で当たり前のように目にする草花。雑草と呼ばれる花にもきちんとした名前があります。今回は名もないと思われている道端の草花について取り上げ、その美しさに今一度注目するとともに野の花カラーのジュエリーをご紹介したいと思います。

名付け親は実は昔の子どもたち?

雑草は大人の役に立たないと思われていたのでしょうか。むしろ庭中にはびこって大変な思いをしているかもしれません。でも外遊びする子どもたちにとっては無限の可能性を秘めたお宝アイテム!だからこそ子どもが名前を付けたと言われる草花も見受けられ、雑草について調べてみるとユニークなネーミングが多いことに気が付きます。時代を越えてよく見掛ける草花の種類は変化しましたが、花の名前はしっかりと受け継がれています。

子どもたちと草花

草花はおままごとをする際に調理の材料となったり、水に浮かべる船となったり、自分や友達を飾るアクセサリーになります。お母さんにプレゼントをした経験のある子どももいるでしょう。今のようにゲームがなかった時代。外遊びが主流だった時代。たくさんの子どもたちが草花で思い思いの遊びを楽しみました。今の子どもたちも、あえて同じように遊んでみるといいのになと思います。そのおもしろさはきっと伝わるはず。「遊びのためにたくさんつんだらかわいそう…」と思いますか?でも子どもたちのおかげで種が広がっているのかもしれません。その強さもまた雑草の魅力です。

ユニークなネーミングの草花

道端で見かける花の日本名でおもしろいなと思う名前をいくつかご紹介します。

オオイヌノフグリ

日本では少し残念な名前が付けられている花。ですが外国では花びらの特徴から「キャットアイ(猫の目)」や「バードアイ(鳥の目)」など、とてもステキな名前で呼ばれています。あまり知られていませんが実は日本でも「星の瞳」というすてきな別名を持っているんですよ。早春に優しいブルーの粒が一面に散らばった様子は圧巻で、大地が春の喜びを表しているように感じられるとても可愛らしい花です。

ヘビイチゴ

とても強い赤色の実が毒々しく感じられるのか「毒イチゴ」という別名ももっている草花。でもまったく毒はありません。ただし食べてもおいしくなく、実際はヘビも食べません。ヘビがいそうな場所に生えるため「ヘビイチゴ」と呼ばれるようになりました。イチゴの花は白ですが、ヘビイチゴの花は真黄色。花粉を運んでくれるアブが黄色を好むためで、雑草の賢さに驚きます。

子どもたちの遊びに大活躍の草花

次に子どもたちに人気で遊びによく使われた雑草を取り上げます。併せてその遊び方もご紹介します。

シロツメクサ

花を「シロツメクサ」葉を「クローバー」と呼ぶ人が多いようですが、シロツメクサの英名がクローバーです。花冠を作ると言えばシロツメクサ。茎がとても硬く丈夫なため、子どもでも簡単に花冠を作ることができます。柔らかな葉はフカフカとした自然の絨毯を作り出し、五月晴れの空の下寝転ぶととっても気持ちがいいですよ。

カラスノエンドウ

エンドウとよばれているけどソラマメの仲間。カラスのエンドウではなく、カラス色のノエンドウです。熟したサヤが真っ黒になるのでその名が付きました。ひと回り小さいものでスズメノエンドウなるものもあります。定番の遊びはピーピー笛。音を鳴らすのは少し難しく、コツを掴んだ子だけが軽やかな音を響かすことができます。

乳白色に近い白の輝きが印象的なオパール。角度によって色に変化を感じるジュエリーです。シロツメクサは丸い花と思われるかもしれませんが、実は小さな花弁が集まって大きな球体を作り出した花。そのためよく見ると白一色ではないことに気が付きます。花もジュエリーも複雑な色の重なりを楽しむことができます。
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まとめ

今回は名もなき雑草と思われがちな花々をピックアップしてみました。野の花ならではの自然の美しさに人々は癒され、子どもたちは大切に遊び継いできました。大人になった今、優しく輝く野の花カラーのジュエリーを身に着け、道端まで注意を払うような立ち振る舞いで過ごしてみてはいかがでしょうか。

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