京都の3大祭の一つ「葵祭」では、たくさんのフタバアオイの葉が飾られていますが、年々そのフタバアオイの数が自然災害やモグラなどの被害で減少傾向に。
そこで、フタバアオイの保護と育成をし、世界遺産である上賀茂神社の葵の森を再生しようと立ち上げられたのが「葵プロジェクト」です。
ジュエリーローラを運営するヴィサージュジャパン株式会社もこの葵プロジェクトに参加し、フタバアオイの育成に取り組んでいます。
今回は、葵と古の森を守る「葵プロジェクト」について詳しく見ていきましょう。
Contents
葵プロジェクトとは?
葵祭で使われるフタバアオイの数は、およそ14,000枚です。もともとは、上賀茂神社から神山までにあった古の森は、葵の群生地がありました。しかし、年々フタバアオイの葉が減少してしまい、上賀茂神社に自生するフタバアオイだけでは賄えなくなってきました。
里山や自然は、そのまま放置していれば、やがてどんどん荒れていきます。フタバアオイも同様に、自然の中だけで繁殖していくことが難しくなって来ました。しかし、植物や自然は、人の手が入ることで美しく息を吹き返していきます。
自然に寄り添う形で、少しだけ愛と意識を向けて成長をサポートする、そんな主旨で始まったのが「葵プロジェクト」です。
葵プロジェクトは「フタバアオイの保護と育成に協力しませんか?」というお誘いのもと、みんなで手分けしながらフタバアオイの成長に関わっていくという試みです。
葵プロジェクトの内容とは?
葵プロフェクトに参加する具体的な方法としては、まず次の通りです。
〇上賀茂神社のフタバアオイを株分けして購入する。
〇里親としてそれぞれの地でフタバアオイを育てる。
〇翌年5月に、フタバアオイの苗の一部を再び上賀茂神社に植生する。(宅配便でもOK)
このような流れで、上賀茂神社と周辺の森にフタバアオイを増やしていく計画です。
全滅リスクを減らすことができる
上賀茂神社のフタバアオイを株分けして各地でフタバアオイを増やしていくということは、何らかの被害で全滅するリスクを減らすことが出来ます。
例えば、1つのエリアだけでフタバアオイの生育をしていると、そのエリア内で鹿やモグラなどの動物被害が出てしまうことや、台風などの自然災害が直撃してしまうと、全て全滅してしまう可能性もあります。しかし、株分けして各方面で育成することで、全滅せずに生命がつながっていく可能性があるのです。
森林復活のための活動
上賀茂神社から神山までの古の森には、フタバアオイ以外にも絶滅の危機にある植物や昆虫などがたくさん自生しています。
葵プロジェクトには、歴史ある京都の地に再び自然環境が戻り、里山を蘇らせていくという目的もあり、自然を次世代へと継承していくための活動なのです。
「自然や山林保護に興味があるけれど、何をして良いのかわからない」という人も多いですよね。そんな人は、ぜひ葵プロジェクトに参加して、フタバアオイを育ててみることもおすすめです。
葵プロジェクトの葵育成プログラムとは?
葵プロジェクトでは、フタバアオイの育成プログラムを提供しています。
フタバアオイの苗は、毎年4月〜初夏の頃、上賀茂神社が1ポット1,000円(初穂料、返却した後の管理料)で販売されます。
1ポットに、フタバアオイの芽は2つ入っており、フタバアオイを通して上賀茂神社との交流も深まっていきます。
小学校や企業などで育成に協力してもらう場合は、葵プロジェクトの担当者を各所へ派遣して指導することも可能です。
また、フタバアオイ生育中のトラブル時にもしっかり対応してもらえるなど、サポート体制が整っています。
1年間各地で育てられたフタバアオイは、翌年5月上旬に上賀茂神社に返却します。
県外に住んでいる方でも、葵プロジェクトに参加することは出来ます。その場合、郵送による対応となります。
葵プロジェクトに参加してフタバアオイを育てよう
また、「葵プロジェクトに参加してみたい」「フタバアオイを育ててみたい」と思った人は、ぜひ葵プロジェクトに参加してみましょう。
フタバアオイはもともと野草で、やや湿気がある明るい山地に這うように生息しています。
そのため、気をつけるべきポイントを押さえておけば、フタバアオイのポット苗から上手に増やしていくことも可能です。
フタバアオイのポット苗を植え付ける
1.上賀茂神社のフタバアオイのポット苗を受け取ったら、まずは少し大きめの鉢に植え替えましょう。
植木鉢の下には小石を敷き、市販されている培養土を植え付けしましょう。
フタバアオイは横へ広がっていく植物ですので、深さのある鉢よりも浅くて広い鉢の方が適しています。プランターでもOK。
2.水やりは、土が乾いたらたっぷりと。底から水があふれるくらいまでしっかり水やりしましょう。鉢底に溜まったお水は、毎回きちんと捨てておきます。
フタバアオイの基本的なケアは、これだけです。
このまま屋外で1年〜2年育てましょう。
シーズンごとの注意点
春は日差しも暖かいため、日光浴をしっかりさせましょう。日差しが強くなる5月中旬くらいからは、直射日光が当たらないように日陰で育てます。
初夏は、根腐れの原因になるため、梅雨の長雨に注意しましょう。双葉葵は水はけの良い環境を好みます。
雨の日以外は、基本1日に1回はお水をあげます。
特に夏期は、土の乾きが早くなるため、水やりは普段より多めに心がけて下さい。鉢の土が乾燥していたらお水をたっぷりあげましょう。
強烈な暑さには、日よけ対策などをしっかりしてあげて、衰弱死しないようにケアすることも大切です。
秋〜冬になるとだんだん枯れる葉も出てきます。お水やりの頻度も3日〜5日に1回のペースに落としましょう。フタバアオイは葉が枯れても、しっかり生きています。冬の寒さにも強いため、葉を落として翌年の準備をしているのです。
年末年始の頃、屋外で新芽を伸ばし始めます。
順調に育っていくと、2枚の葉がついた鉢が、あたら医師鉢いっぱいに言え性
1年のサイクルが過ぎた頃の5月、生育したフタバアオイの一部を奉納として里帰りさせます。
奉納後のフタバアオイは、葵桂になったり、上賀茂神社境内での繁殖に使われたりします。
(参考:https://afuhi.jp/wp-content/uploads/2015/03/pamphlet.pdf)
ジュエリーローラの葵プロジェクトへの取り組み
ジュエリーローラでは、オリジナルブランドの「心葉」を展開していますが、この「心葉」は葵祭の斎王代の装飾品である心葉に由来しています。
ジュエリーローラを運営しているヴィサージュジャパン株式会社も、環境保全と地域社会の発展へのお手伝いをさせていただきたく、葵プロジェクトに賛同してフタバアオイの育成に取り組んでいます。
2017年には京都の伝統文化の継承に寄与することを目的とした「京の生きもの・文化共同再生プロジェクト」第15号に認定されました。
ジュエリーローラの葵プロジェクトへの取り組みは、インスタグラムでもお伝えしています。
京都の葵と古の森が、次の世代へ美しく続いていきますようにと願いを込めて。
https://www.instagram.com/kokoroba_aoi/?hl=ja
フタバアオイをモチーフにした葵×馬蹄ネックレス
フタバアオイは、上賀茂神社(賀茂別雷神社)と下鴨神社(賀茂御祖神社)の神紋でもあり、「神様と人をつなぐ神聖な植物」として愛されてきました。
そんなフタバアオイをデザインした「葵×馬蹄ネックレス」は、神聖な存在とのご縁をつなぐ葵と、世界中で愛されるラッキーモチーフの馬の蹄、そしてダイヤモンドがきらめく特別なジュエリーです。
雅さ溢れる葵祭に欠かせないフタバアオイと馬の蹄がゴールドに輝きながら、ダイヤモンドのエネルギーが、持ち主に愛と豊かさを倍増させてくれるでしょう。
葵×馬蹄ネックレスは、大切な人への特別なギフトとして、とてもおすすめのジュエリーです。
まとめ
葵祭に欠かせない葵を守るため、そして古の森を守るために活動している葵プロジェクトについてご紹介しました。
これから先は、誰の持ち物、所有という概念はどんどん崩れていき、一人一人がみんなを助け合っていくという共有の時代に入っていくと云われています。
古き良きものを一人の力で管理することはとても大変なことですが、多くの人の協力のもとであれば管理・再生・そして発展させていくことも大いに可能です。
葵プロジェクトは、京都市内の教育機関や企業、個人だけでなく、全国からも参加することが可能です。
フタバアオイの育成を通して、上賀茂神社や京都とのご縁を結んでいくことも素敵なこと。
皆様もぜひ葵プロジェクト参加してみてはいかがですか?
<お問合せ先>
上賀茂神社内 葵プロジェクト事務局
TEL:075-781-0011
E-Mail:info@afuhi.jp
●アオイプロジェクトホームページ
https://afuhi.jp/