金、それは太古の昔から持ち運びができる財産としてダイヤモンドと共に重宝されてきました。プラチナ同様人気の高い貴金属の一つですが、皆さんは金、金メッキ、そして金張りの区別はしっかり理解していますか?
同じように見えてそれらは明白に異なり、なおかつその価値も違う為ジュエリーを愛用するにも、それらの違いを知ることは大切です。ここではそれらの特徴を分かりやすく解説していきたいと思うのでぜひ参考にしてみてください。
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金メッキ、金張りの違いはその厚さにあり!
金メッキの腕時計、指輪にネックレス、金価格が高騰すればするほど金メッキの需要が上がります。皆さんも何となく金を薄く引き伸ばして元になる金属にメッキ加工をしたものと認識していると思いますが、ここでは金メッキ、そして金張りの違いについて詳しくレクチャーしていきたいと思います。
ゴールドという貴金属の面白さを実感して頂けると思うので、ぜひ最後までお読みくださいね!
金メッキって何だっけ?
メッキ、鍍金ともいいますが、これはつまり金属の表面に金属の被膜を密着させることです。辞書には金をメッキすることをメッキと言うともありますが、銀をメッキすることも可能ですし、ホワイトゴールドのようにロジウムをメッキすることもあるので必ずしも金だけに適応されるわけではありません。
金メッキはつまるところ、真鍮や銅などの金属の上に非常に薄い金をコーティングしているもの。方法はいくつかあり、メジャーなものは電気分解を用いたものですが、コーティングする金の厚みは0.175~最大20ミクロンまでと幅があります。(実際メッキ加工業者に何ミクロンの厚みで、18K、14Kでメッキをと指定することは可能ですが、通常金メッキが施された宝飾品等は厚みまで情報開示されていない場合が多いです。)
金メッキはGold Plate,Gold Platedなどと呼ばれGPという表記で示されます。またGEPと呼ばれる表記も見られますが、こちらはGold Electro Plateの略でつまり電気式での金メッキのことです。
金メッキの方法は様々なのでその表記も複数みられますが、多くみかけるものは上記のGPでしょう。なお14Kの金メッキは14KGP、18Kをメッキしたものは18KGPと表記され、また金メッキのコーティングの厚さはミクロンのMで表され5ミクロンなら5M、10ミクロンなら10Mと表記されることも覚えておくといいでしょう。
多くの宝飾品に金メッキは施されますが長年使っているとメッキがはがれて、芯の金属が見えてしまうことがあります。この場合は再度メッキ加工をすることで、鮮やかで美しいゴールドの色合いを再度楽しめるようになります。
金張りは金メッキより金に厚みがある
そして金張りについてですが、こちらは定義として金メッキよりも厚い金をコーティングしていると考えていいでしょう。ベースになるメタルは真鍮などの安価な素材ですが、熱と圧力を加えて金を貼り付けます。
コーティングというよりは厚みのあるゴールドで芯になるメタルを包んだといった方が分かりやすいでしょうか。通常金は5%以上使われ、厚みでいうと20ミクロン以上の14K、18Kが使われます。よく使われるのは14Kですが、非常に厚みがある金でベースメタルと接合されるので金メッキと異なり耐久力が高いのが特徴です。
金張りはGF、Gold Filledと表記され、14Kを20ミクロン使ったものならば14KGFや14/20などと表記されます。またRGPという表記を見かけた場合は、20ミクロンに満たない金でコーティングしている金張りであり、金メッキより層は厚いけれど20ミクロンには届かない層の薄い金張りということが分かります。
金メッキよりも摩耗しにくく長い期間、その見た目を楽しめるのがメリットであり、宝飾品以外にも万年筆、眼鏡部のフレームなどにも使われています。
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ヴェルメイユとは?金メッキ、金張りより価値が高いと言われる理由について
ヴェルメイユという言葉を聞くこともあるはずです。最近はヴェルメイユによるジュエリー、時計は少なくなりましたが、今から数百年前に作られたようなアンティークまたはヴィンテージジュエリーなどではヴェルメイユが施されているものも少なくありません。
ここではヴェルメイユについて解説していきます。ヴェルメイユのモダンジュエリーは多くありませんが、知識として身に着けることで、ジュエリーがより面白くなっていくはずです。
銀をベースにした金張り
ヴェルメイユとはベースの金属が純銀またはスターリングシルバー以上のものに金張りを施したものを言います。
金張りなのでかなり厚い金、通常では20ミクロン以上の金を張っており、剥げにくいのが特徴です。金張りは芯となる金属に真鍮やニッケルなどを使う場合が多いですが、そもそもヴェルメイユはシルバーに厚い金を張り付けているのでその貴金属的な価値は高くなります。
ただし時代によってシルバーの純度、張り付ける金の厚みは異なる為、明確な基準を設けるのは難しいのが現状です。
なおヴェルメイユは現代でも高級腕時計の裏ふたなどに使われることが多く、酸化しやすいシルバーと比べても審美性に優れた素材として重宝されています。勿論値段はゴールドよりも経済的なので、気軽にリッチなゴールドの色合いを楽しめるのは嬉しいですね。
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まとめ
今回は宝飾品によく使われる金メッキ、金張り、そしてヴェルメイユの違いについて解説していきました。金のコーティングと一言で言ってもベースになるメタルや、金の厚み、そしてその方法によって様々な違いがあることを分かって頂けたと思います。
必ずしも刻印としての表記があるわけではありませんが、ぜひメッキ/金張りの商品を購入した場合は、どんな刻印があるのかを確かめてみてください。意外と面白い発見があるかもしれませんよ?