あなたにとって幸せとは何でしょうか。平和が当たり前。今日食べるものも、身に着けるものも自分の好きなものを選べる…そんな日々の暮らしの中で、あらためて幸せについて立ち止まって考えることは少ないかもしれません。物が溢れる今だからこそ、一人一人が忘れずにきちんと向き合わなければならない難しい問題といえるのではないでしょうか。
絵本「しあわせなふくろう」は、シンプルで永遠のテーマともいえる「しあわせ」について描かれています。今回はこの幸せなふくろうの夫婦の絵本をおすすめしたいと思います。今一度幸せについて、自分の身を振り返って考えてみるきっかけとなれば幸いです。

「しあわせなふくろう」ってどんな絵本?

オランダで伝承された民話をもとに描かれた「しあわせなふくろう」はホイテーマによって書かれた絵本です。広く親しまれたメジャーな1冊ではないかもしれませんが、日本では1966年に出版され、半世紀以上経った今もなお版を重ねている名作です。どこか哲学的ともいえるお話にチェレスチーノ・ピヤッチが目を惹く、美しい絵を添えています。フクロウの他にもクジャク、にわとり、がちょう…たくさんの鳥が描かれていますが、どの鳥も力強いアウトラインで縁取られ、生命力溢れる絵が魅力的です。羽根の美しさも秀逸で鳥の種類ごとに描き分けられた羽根の動きが挿絵に奥行をもたらしています。自然の豊かさにも触れ、短いページ数の中に大切なものがギュッと濃縮された1冊です。

「しあわせなふくろう」あらすじ紹介

古くて崩れかかった石壁の中にふくろうの夫婦が住んでいました。ふくろうの夫婦はいつもの幸せでした。ふくろうの家のすぐ近くの農場ではいろんな鳥たちが飼われていました。飼われていた鳥たちは食べるものはたっぷりあるのですが、いつもケンカばかり。通りかかった美しいクジャクがふくろうの話を鳥たちにするとケンカのない理由を知りたいと鳥たちは騒ぎ立てます。
そこでふくろうが鳥たちに幸せの訳を説明します。春が来ると一斉に花が咲き嬉しい、と。そして夏が来ると陽の光と雨に育てられた森の美しさを感じ、移りゆく秋の気配をゆっくりとつなぎ止めたあと冬は2羽で静かに暮らすのだ、と。ふくろうの話を聞いた鳥たちは一体何を思うのでしょうか…。

2羽のフクロウがわたしたちに伝えたいことってなんだろう…

ふくろうの夫婦は幸せの形を静かに問い掛けます。本当に大切なものが何かを知り、ひとつひとつ丁寧に目を向けることができたなら。不必要に欲しがることもなく、世界を壊すこともなく、争うこともなく生きていけるのかもしれません。
今こんな時代だからこそ大人にも読んで欲しい内容が描かれています。抽象的な部分もあるので少し難しいかもしれませんが、きっと子どもにはふくろうが語る幸せの形がすっと理解できるでしょう。問題なのは日々の暮らしの中で様々なものを手にした大人たち。大切なことを忘れかけた大人たちに、ふくろうは優しく語りかけているのではないでしょうか。

「しあわせなふくろう」に登場するふくろう夫婦の瞳のかがやき

絵本の内容を思うと平和で温かな印象を持つふくろうの夫婦ですが、挿絵に描かれているふくろうからは正反対の印象を受けるかもしれません。黒く太いラインで描かれた目は、瞳の色が真っ赤。その力強さは圧倒的です。今のこの世界に強いメッセージを放っているようにすら感じるのです。
「紅玉」という和名を持つルビー。真っ赤な瞳はどこかルビーのような輝きを放っています。ルビーに宿る神秘的なパワーは小さな中に無限の広がりを感じます。深紅の輝きは決して主張しすぎることはなく品よく存在感を放ち、優しくて強いふくろうの夫婦の生きざまによく似ています。

ルビーの赤い輝きが揺れるたびに光を放つフックピアス

K18YG ルビー フックピアス

ゴールドのフックの先にあしらわれたシンプルなラウンドカットのルビー。ルビーの芯のある輝きは、命と生きることの豊かさ、幸せの在りかを伝えるふくろうのまなざしに通じるものがあります。揺れ動くジュエリーデザインは、まるでクルクルとよく動くふくろうの瞳のような存在感があり魅力的です。

涙とルビーの組み合わせでふくろうの問いかけを伝えるようなピアス

K18YG ルビー ピアス

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ドロップ型のゴールドラインに深いルビーの輝きを掛け合わせたデザインのピアス。今の世界をどこかで見ているふくろうの夫婦の涙のようにも感じられる、静かな美しさをたたえたジュエリーです。シンプルでスッキリとしたフォルムはカジュアルスタイルにもしっくりと馴染みます。

まとめ

今回は大人になった今だからこそ読んで欲しい絵本「しあわせなふくろう」をご紹介しました。日々の暮らしの中で本当に大切なものとは何かを問いかけてくれる1冊です。ぜひ機会があれば読んで欲しいと思います。そして自分が納得できるその答えを見つけることができたなら、こんな素晴らしいことはないと思うのです。

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