慌ただしく過ぎてゆく日々の中、ふとした時間ができることはありませんか?子育てが少し落ち着いたとき。長い時間は取れない介護の隙間時間。仕事との両立でなにか気分転換をしたい日。そんなときにおすすめしたいのがお針仕事です。
ただひたすらに針を運ぶ「運針」は心をリセットするような感覚があります。写経と近いところがあるかもしれません。一針一針に集中。同じ間隔でまっすぐ目を揃えることだけを考えて手を動かすと感覚が無になりスッキリします。
今回はお針仕事の中でも場所を取らず手軽にできて、道具も布・針・糸があれば始められる「刺し子」をおすすめしたいと思います。
Contents
刺し子の歴史
刺し子とは木綿布や麻布を重ね合わせ、やや太めの糸で刺繍をすること。単純な縫い目をつないで出来上がる幾何学模様は美しく、目の粗い布も丈夫になります。明治以前の布が貴重だった時代に寒い地方で生まれたとされる刺し子には、布を温かくするという実用性も兼ね備えられています。また防寒だけではなく防水や防火効果もあるとして、暮らしの中で重宝されていました。繰り返し布に糸を刺すことでこれほど付加価値が付くとは昔の人の発想はすごいですね。現代では様々な素材や繊維があるのでその効果自体に注目され
ることは少なくなったかもしれません。それでも美しい文化は継承されています。人が暮らしの中で得た民芸という財産のひとつです。
針を通すたびに温もりが積み重なっていく――。
刺し子は「縫う」ことを超えた、人の暮らしと想いの記録でもあります。
日本三大刺し子
日本各地で刺し子は広まったようですが、中でも東北地方の刺し子が有名です。青森の「津軽こぎん刺し」と「南部菱刺し」、山形の「庄内刺し子」が日本三大刺し子と呼ばれています。それぞれに特徴が少しずつ違います。
〇津軽こぎん刺し…「モドコ」と呼ばれるひし形の基礎模様を組み合わせる。麻布の縦の布目に対し1・3・5…と奇数目を数えて横に指す技法。
〇南部菱刺し…一見津軽こぎん刺しと似ているが、目の数え方が偶数。それによりひし形の形が横長に出来上がるのが特徴。
〇庄内刺し子…津軽こぎん刺しや南部菱刺しと違って、縦横ななめと自在に刺し進める。木綿布を使うため細かい針目になる。
「花ふきん」と文様
東北に伝わる民芸品としての刺し子とは別に、私たちが簡単にトライできる刺し子もあります。これは図案が決まれば、あとはただひたすらに目の大きさを揃えた波縫いをしていくもの。図案はシンプルで基本的に色を変える必要もありません。伝統的な文様がいくつもあるのでお好みのものを刺してみてはいかがでしょうか。そうして出来上がったものは「花ふきん」と呼ばれ、昔は花嫁道具として扱われていました。それだけ人の想いを込めやすいのでしょうね。
【伝統的な文様】
〇篭目…竹で編まれた籠を表している。シンプルで基本的な形。
〇七宝…ひとつの円に4つの円がクロスする。七宝とは金・銀・瑠璃・玻璃・珊瑚・瑪瑙
シャコのこと。
〇麻の葉…まっすぐに伸びる麻の葉をイメージ。子どもの成長を願う。
〇亀甲…亀の甲羅から6角形をあしらった模様。長寿祈願。
〇青海波…大海原に広がる波。未来永劫へと続く幸せを願う。
〇十字花…十には満ち足りたという意味があり縁起の良い形。
昔から使われている模様にはそれぞれに意味が込められていますが、糸の色を選ぶことで現代的な雰囲気に変えることができます。例えばスゥエーデン国旗のような青と黄色を選べば北欧調に仕上がります。モノトーン調に仕上げてもお部屋の雰囲気によっては合わせやすいかもしれませんね。なにより手仕事にルールはありません。今までに愛用されてきた伝統的な文様だけではなく、好きなように自由に針を進めて浮かび上がる形を見てもおもしろいものです。
繰り返しに見られる規則性が生み出す美しさ
刺し子は平面的に広がる模様の美しさが魅力ですが、ジュエリーには立体的につながる美しさが魅力のチェーンを用いたデザインのものがたくさんあります。いくつかご紹介します。
K18YG チェーンブレスレット
ひとつ付けるだけでもさりげないアクセントとなるチェーンジュエリー。チェーンというカジュアルな印象のデザインですが、大きすぎず太すぎないフープがつながることで品よ
く手元に寄り添います。単品使いでデイリースタイルと合わせるもよし。カラージュエリーとの重ね着けで華やかにするもよし。出番が多く重宝するブレスレットです。
K18YG ロングフックピアス
3種の18金イエローゴールドチェーンがスッキリと縦に配置されたピアス。ボール部分に細かなカットが施されるなどデザイン性の高さもポイントです。ひとつひとつはシンプルですが組み合わされるときに放たれる複雑な輝きが特徴。スッキリ感と華やかさが混在する魅力的なチェーンジュエリーです。
K18YG チェーンイヤーカフ
フープとチェーンの組み合わせが斬新なデザインのイヤーカフ。揺れ動くたびに光沢面が変わりキラキラとお顔周りを明るく見せてくれます。イヤーカフ部分の繊細な細さと長めチェーンの存在感のバランスが絶妙。その日の装いに合わせて付ける位置を動かすこともできて、コーディネートの幅も広がります。
一つひとつは小さくても、つながることで確かな存在感を放ちます。
まとめ
お針仕事で少しずつ手を動かす。一針一針は小さくても次第に出来上がっていく模様を見ていると、気分は上がるし愛着がどんどん湧いてくるのではないでしょうか。そうやって手にかけたアイテムたちに囲まれた暮らしをつなげていくと、自分が豊かであることに気が付きます。お針仕事を暮らしに取り入れる…チェーンジュエリーのように自分にとって好きなものをつなげてみてください。
