四神という言葉を聞いたことがありますか?四神とは天空の四方に存在し、その方角を守っていると言われている幻獣です。青龍・朱雀・白虎・玄武の4種類で、実在せずともその姿かたちはしっかりと定着し信仰の中で生きています。
昔から中国と縁の深い日本では、国内のいたるところで四神の面影を感じることができます。なかでも奈良県にある高松塚古墳とキトラ古墳は有名で、どちらも壁画の中に四神が存在しています。高松塚古墳は以前盗掘の際に朱雀が消失したようですが、時を経て今なお残る美しさと壁画から感じられる壮大なロマンはまさに神の成せる業といえるかもしれません。機会があれば四方に幻獣が描かれた壁画をぜひ一度見てみてください。

今回はテーマカラーを持つ四神を、ジュエリーと照らし合わせながら順に見ていきたいと思います。

「青龍せいりゅう」

青龍は東を守る幻獣。青色の龍になります。龍と言えばヒゲを思い浮ぶかもしれませんが、長い舌も特徴です。龍は鹿の角とヘビの尾、魚のような鱗、鷹のツメなどが組み合わさってできた空想上の動物。日本で馴染みの深い干支でも唯一の想像上の動物になります。栃木県日光には青龍を祀った神社があります。弘法大師が中国から連れ帰ったとされる青龍。水にまつわる神様として崇められています。

〇青龍カラー:ブルージュエリー「サファイア」

K18YG サファイア ネックレス

サファイアにはいろんなカラーのものがありますが、中でも人気が高いブルー。こちらのネックレスは深いブルーならではの神秘的な美しさが感じられます。ハート型でかわいらしいフォルムですが、その落ち着いたトーンで甘くなりすぎず、年齢問わず肌に馴染みます。

「朱雀すざく、すじゃく」

朱雀は南を守る幻獣です。火を操ることができるとされ、鳥のような大きな羽根を持っています。日本を代表する漫画家手塚治虫の作品「火の鳥」でモデルになっていると聞くとピンとくる人も多いかもしれませんね。美と知性の象徴とも言われ、現代を生きる女性にピッタリの幻獣です。また、奈良平城京には大内裏の南側に位置する朱雀門と呼ばれる場所があります。近年万葉文化の色合いが強く赤くて美しい門が復元され、多くの観光客が訪れています。

〇朱雀カラー:レッドジュエリー「ガーネット」
K18YG ガーネット 1月の誕生石 ネックレス

艶やかで燃えるような赤で目を惹くガーネットのネックレス。カボションカットされたシンプルなデザインで一粒ジュエリーの煌めきを最大限に映し出しています。一見すると強い赤ですが、奥の深い輝きで浮き出しすぎないネックレスです。

「白虎びゃっこ」

白虎とは細長い身体をした白いトラのこと。西を守る幻獣です。空想上の動物ですが、実際に白い変種トラはホワイトタイガーとして見ることができます。中国ではライオンではなくトラが百獣の王。中でも500年生きたトラは霊力を持つと言われるなど神格化された存在です。さらに白というスペシャル感も合わさり、唯一の実在する動物ながら四神のひとつとして選ばれたのも納得ですね。東京には虎ノ門という地名がありますが、江戸城において西の方角に位置したから。「トラ」と言うと寅の方角という考え方もありますが、こちらは東北東を指し、この場合は当てはまりません。白虎が由来であるとされています。

白虎カラー:ホワイトジュエリー「オパール」
K18YG オパールネックレス

白いジュエリーで人気の高いオパール。真珠とはまた違った滑らかな輝きが特徴です。こちらの雫型のネックレスは神秘性も高く、存在感が際立つデザインになっています。ジュエリーの周りに縁どられた細工も美しく、クラシカルな品格が感じられます。

「玄武げんぶ」

北を守る幻獣が玄武です。青龍、朱雀、白虎は文字を見てなんとなくイメージできたかもしれません。ところがこの玄武は生き物としては少し馴染のない文字が使われていますよね。玄武とはヘビが絡みついた手足の長い亀のこと。玄武だけは2匹の生き物の組み合わせになっています。兵庫県豊岡市には玄武洞と呼ばれる洞窟があります。洞窟内の天井が亀甲模様であることから玄武に例えられ、その名がついたと言われています。

玄武カラー:ブラックジュエリー「オニキス」
K10YG トライアングル オニキスネックレス

スッキリと美しくシャープなトライアングルデザインのネックレス。三角形特有の鋭角が見に止まります。またゴールド×ブラックの配色バランスは洗練された美しさがあり、装いにかっこよさをプラスしてくれます。

まとめ

春は青く、夏は朱く、そして白い秋から玄い(くろい)冬へと四季は回ります。人生も四神からなぞられ「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」といわれるなど、巡り巡るものと結びついた言葉となっています。
天空の四方を守っている四神。空想上を生きる幻獣が私たちの身の回りを守ってくれているという発想は、とても美しく、ときに恐ろしく、そして不思議と安心感のあるものなのではないでしょうか。ジュエリーにも、パワーを引き寄せ守ってくれる力があります。その不思議なパワーはきっと一粒身に着けるだけで巡る人生に多くの喜びを集めてくれることでしょう。

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