旅行の時雨が降ってしまうと、ちょっと残念だな……と思ってしまいますよね。でも、雨の日だからこそ美しく輝くといわれる場所が京都にはあるのです。
庭師、夢窓疎石が丹精込めて作り上げた西芳寺は、庭一面を美しい苔が覆っており、雨の日にはより一層美しい輝きを増すことで知られています。その苔の美しさから通称「苔寺」とも呼ばれ、「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されました。
そんな西芳寺の歴史や、美しい苔に覆われた日本庭園の魅力について、詳しく見ていきましょう。

京都「西芳寺」とは

京都の西芳寺の歴史は非常に古く、今から約1300年前、奈良時代に行基(ぎょうき)によって開山されました。
開山当初は、畿内四十九院の法相宗の寺院として運営されていましたが、のちに法然上人が浄土宗に改宗します。その後、戦乱の世となり、西芳寺も戦火に見舞われてしまうのですが、暦応2年に僧であり庭師でもある夢窓疎石が、禅寺として最高を遂げました。
歴史的な流れが感じられる西芳寺では、足利義満や足利義政なども訪れて、坐禅などの修行に励んだとも伝えられています。

「西方寺」から「西芳寺」へ

行基の開山当時は「西芳寺」ではなく「西方寺」と表記されていたのですが、これは「西の方角に浄土がある」という浄土真宗の思想に着想を得て名付けられていました。
その後、禅宗の開祖である達磨大師による故事から「西芳」と名前を改め、今に続いています。

もともと西芳寺があった場所は、聖徳太子の別荘があった場所なのだそう。西芳寺は、開山前の飛鳥時代の頃より歴史が始まっていたという歴史の深さが伺えます。

鮮やかなグリーンで覆われる庭

西芳寺といえば、世界遺産にもなっている美しい苔の庭園を思い浮かべる人も多いでしょう。苔で覆われた美しい庭は、国内のみならず、外国の人たちからも人気です。
西芳寺の庭園は夢窓疎石によって造られておりますが、多くの作庭者たちを魅了し、のちの金閣寺や銀閣寺のお手本として美しい日本庭園の先駆け的存在となりました。

庭園の広さは35,000㎡ともいわれており、上段と下段に分かれています。上段の庭があるエリアは、もともと「厭離穢土寺(えんりえどじ)」という浄土宗のお寺でした。
下段の庭があるエリアは、旧西芳寺である「西方寺」があった場所で、夢窓疎石がそれぞれの土地の特徴を生かした庭造りをしています。

<上段>

上段にある枯山水の庭園は、それまでの庭造りとは一風変わった石組みの庭園として造られました。
浄土宗の面影も感じさせながらも禅宗の思想が取り入れられた、全く新しい庭として造られていくのです。

残念ながら、現在はこの上段にある枯山水庭園は非公開となっており見ることができませんが、庭園に美しく流れる澄んだ空気を感じることができるでしょう。

<下段>

下段は廻遊式庭園となっており、黄金池を中心とした美しい庭造りが施されています。黄金池は「心」という字をかたどった心字池となっており、周りには朝日島、夕日島、霞島という3つの島が点在。自然の形を生かした美しい庭園は、池の上をかかる橋にまで美しい苔で覆われています。
この苔は、夢窓疎石が造った頃にはなかったものなのですが、江戸時代の末期よりだんだんと苔で覆われるようになっていきました。その苔の種類は、なんと120種類以上もあるそうです。西芳寺の美しい庭は、長い時を経て苔のじゅうたんで覆われていったという、美しい自然からのギフトだったのですね。

地球からの贈り物である宝石

西芳寺の苔が大自然からのギフトであるように、宝石もまた同じく大地からのギフトといえます。
宝石はもともと鉱物として地球の大地の深い場所に眠っていたものです。当時の人たちにとって、地球で長く大地に眠っていた鉱物たちの存在は大きく、非常に神秘的なものでした。
時代が進むと、人間たちは鉱物の中でもひときわ美しいものを選ぶようになり、装飾具や装飾品として活用させていきます。
装飾具としての宝石は、古代の人たちにとっては自分の身を守るお守りのような意味合いも兼ねていました。悪しきものたちから身を守るため、自分の心の中にある欲に打ち勝つため、様々な願いを込めて装飾具として用いていたのでしょう。
さらに時が進むと、宝石の活用方法は宗教的な思想とリンクするようになり、特別なものとなっていきますが、宝石について古代より共通することは、石が強いエネルギーを秘めているということでした。
やがて、特別な人だけでなく一般市民も装飾品として宝石を持つようになりますが、それぞれの宝石が持つエネルギーや意味合いは継承され、願掛けやお守りのためのアイテムとなっていくのでした。

最古の宝石「ジルコン」

地球上で最も古いといわれている宝石であるジルコンは、火成岩から生まれたものです。44億年前に結晶化されたジルコンもあるなど、世界最古の宝石ともいわれています。
ジルコンの中でもブルージルコンは、ビクトリア王朝時代に特別な秘宝として扱われていた歴史があり、非常に美しい宝石です。

そんなブルージルコンのパワーストーン効果は、高いヒーリング作用が働いて、より良い方向へ変化するようにサポートしてくれるといわれています。
また、自分のまだ見ぬ才能に気づかせてくれる宝石でもありますので、これから新しい仕事で頑張りたい人や、天職に就きたいと願う人のお守りとしても最適です。

こちらのブルージルコンピアスは、4mmという手頃な大きさのため、普段使いでもお呼ばれの席でも重宝します。
身につけると耳元が明るく輝きますので、ハイクラスのおしゃれを楽しみたい人へのプレゼントにも最適です。

Pt900 ブルージルコン ピアス

まとめ

悠久の時が感じられる美しい庭園が魅力の西芳寺についてご紹介しました。
人の手と自然の融合で作り出された苔の庭は、清らかな気が流れ、パワースポットとしてもおすすめです。

時代の流れとともに変化してきた西芳寺。「この世の中で変わらないものは、変わり続けるということである」という時の流れを感じるように、歴史とともに西芳寺の姿や宗派も変化を遂げてきたのですね。
次の京都の旅は、西芳寺にて自分と向き合いながら、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
いつ行っても美しい空気が感じられる西芳寺ですが、雨の日の苔のきらめきは言葉にできない美しさが感じられますよ。

参拝するためには、ハガキかインターネットからの事前申し込みが必要となります。

西芳寺

住所:〒615-8286 京都府京都市西京区松尾神ケ谷町56
電話番号:075-391-3631
※参拝の事前申し込みは、往復葉書かオンラインでの申し込みとなります。

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