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はじめに
深く美しい青色の宝石を見て、「これはタンザナイト?それともブルーサファイア?」と迷った経験はありませんか?発見当初、ブルーサファイアと間違われたほど、タンザナイトの見た目は非常に似ています。さらに市場には、精巧な合成石やガラスの模造石も存在し、その鑑別は時にプロでも慎重を要します。
しかし、心配は無用です。実は、いくつかの簡単なポイントさえ押さえれば、誰でもタンザナイトとその類似石を高い確度で見分けることが可能です。
この記事では、プロが実践するタンザナイトの鑑別方法を、初心者にも分かりやすく徹底解説します。タンザナイト特有の「色の変化」から、ペンライト一つでできる簡単なテスト、そして合成石に隠された決定的な証拠まで。これを読めば、あなたも宝石の真贋を見抜く確かな目を養うことができます。
- タンザナイトとブルーサファイアの決定的な「色の違い」
- ペンライト(豆球)を使った簡単な鑑別テクニック
- 精巧な「合成バイオレットサファイア」を見抜く2つの方法
- ガラスの模造石を簡単に見破るポイント
基本の鑑別:カギは「紫」が見えるか否か
タンザナイトとブルーサファイアを見分ける最も基本的で重要なポイントは、「二色性」の違いです。二色性とは、石を傾けながら見たときに、方向によって異なる2つの色が見える現象を指します。
- タンザナイト:青色と紫色の二色性を示す
- ブルーサファイア:青色と緑青色(または黄青色)の二色性を示す
つまり、石を観察してはっきりとした紫色が確認できれば、それはタンザナイトである可能性が極めて高いと言えます。最近では、タンザナイトの魅力を最大限に引き出すため、正面(テーブル面)から見ても紫がチラチラと見えるようにカットされているものが多くなっています。ショーケースに静止した状態でも、注意深く見れば紫色の輝きに気づくかもしれません。
ペンライト(豆球)を使った簡単チェック!
より確実に見分ける簡単な方法が、豆球(白熱電球)のペンライトを当てることです。豆球の光に含まれる赤色光に反応し、タンザナイトは一部の面が紫色味を帯びて見えます。一方、ブルーサファイアは色の変化がありません。
【注意】青色光が強いLEDペンライトではこの変化は起きないため、鑑別には使えません。
石を観察して「紫色」が見えればタンザナイト。見えなければサファイアの可能性が高い。豆球ペンライトを当てて紫色に変化すれば、より確実。
応用編:合成石・模造石を見抜くプロの目
天然石だけでなく、市場にはタンザナイトに似せて作られた合成石や模造石も存在します。ここでは代表的な2つの見分け方を解説します。
vs 合成バイオレット・サファイア:2つの決定的証拠
タンザナイトに非常によく似た合成石に「合成バイオレット・サファイア」があります。この石はタンザナイトと同じく「青と紫」の二色性を持つため厄介ですが、決定的な違いが2つあります。
-
ペンライトへの過剰な反応:豆球ペンライトを当てると、石全体が強烈な赤紫色に劇的に変化します。一部が変化するタンザナイトとは明らかに異なります。
内部に見える「カーブ・ライン」:10倍ルーペで内部を観察すると、「カーブ・ライン」と呼ばれる湾曲した線状の模様が見えることがあります。これはベルヌーイ法という製造方法特有の痕跡で、これが見つかれば合成石であると断定できます。
右の図は、合成石内部に見られる「カーブ・ライン」を模式的に描いたものです。肉眼で見つけることはほぼ不可能で、10倍のルーペを使って様々な角度から注意深く観察することで発見できます。このカーブ・ラインは、天然のタンザナイトには決して存在しません。

vs ブルー・ガラス:簡単に見分けられる3つの特徴
タンザナイトの模造石として最も一般的なのがガラスです。これは比較的簡単に見分けることができます。
- 色の変化がない:ガラスには二色性がありません。どの角度から見ても同じ青色です。
- 内部の気泡や脈理:10倍ルーペで観察すると、球状の気泡や、水に蜂蜜を混ぜたようなモヤモヤ(脈理)が見られることがあります。
- ペンライトに無反応:豆球ペンライトを当てても色の変化はありません。
| タンザナイト(天然) | ブルー・サファイア(天然) | 合成バイオレット・サファイア | ブルー・ガラス(模造石) | |
|---|---|---|---|---|
| 二色性 | 青と紫 | 青と緑青色 | 青と紫 | なし |
| 豆球ライト | 一部が紫色味を帯びる | 変化なし | 強烈な赤紫色に変化 | 変化なし |
| ルーペ観察 | 特有の内包物 | 特有の内包物 | カーブ・ラインの可能性 | 気泡・脈理の可能性 |
合成石はペンライトへの過剰な反応や内部の「カーブ・ライン」で、ガラスは「二色性がない」「気泡がある」ことで見分けられる。
まとめ
タンザナイトとその類似石の鑑別は、難しそうに見えて実はポイントが明確です。基本は「青と紫の二色性」を確認すること。そして、豆球ペンライトや10倍ルーペといった簡単な道具を使えば、その精度は格段に上がります。特に、合成石が示す劇的な色の変化や内部のカーブ・ラインは、知っていれば見逃すことのない決定的な証拠となります。これらの知識を武器に、自信を持って本物のタンザナイトの輝きを見つけ出してください。
- vs サファイア:「紫色」が見えればタンザナイト。
- vs 合成サファイア:豆球ライトで「強烈な赤紫色」に変化するか、ルーペで「カーブ・ライン」を探す。
- vs ガラス:「二色性がなく」、ルーペで「気泡」が見つかることが多い。
- 必須アイテム:鑑別には「豆球ペンライト」と「10倍ルーペ」が非常に有効。
- 色の変化がない:ガラスには二色性がありません。どの角度から見ても同じ青色です。
- 内部の気泡や脈理:10倍ルーペで観察すると、球状の気泡や、水に蜂蜜を混ぜたようなモヤモヤ(脈理)が見られることがあります。
- ペンライトに無反応:豆球ペンライトを当てても色の変化はありません。
| タンザナイト(天然) | ブルー・サファイア(天然) | 合成バイオレット・サファイア | ブルー・ガラス(模造石) | |
|---|---|---|---|---|
| 二色性 | 青と紫 | 青と緑青色 | 青と紫 | なし |
| 豆球ライト | 一部が紫色味を帯びる | 変化なし | 強烈な赤紫色に変化 | 変化なし |
| ルーペ観察 | 特有の内包物 | 特有の内包物 | カーブ・ラインの可能性 | 気泡・脈理の可能性 |
合成石はペンライトへの過剰な反応や内部の「カーブ・ライン」で、ガラスは「二色性がない」「気泡がある」ことで見分けられる。
まとめ
タンザナイトとその類似石の鑑別は、難しそうに見えて実はポイントが明確です。基本は「青と紫の二色性」を確認すること。そして、豆球ペンライトや10倍ルーペといった簡単な道具を使えば、その精度は格段に上がります。特に、合成石が示す劇的な色の変化や内部のカーブ・ラインは、知っていれば見逃すことのない決定的な証拠となります。これらの知識を武器に、自信を持って本物のタンザナイトの輝きを見つけ出してください。
- vs サファイア:「紫色」が見えればタンザナイト。
- vs 合成サファイア:豆球ライトで「強烈な赤紫色」に変化するか、ルーペで「カーブ・ライン」を探す。
- vs ガラス:「二色性がなく」、ルーペで「気泡」が見つかることが多い。
- 必須アイテム:鑑別には「豆球ペンライト」と「10倍ルーペ」が非常に有効。
