和装と聞いて真っ先に思い浮かぶのは結婚式や成人式ですよね。最近では着物をカジュアルに着こなす人も増えて、和装の幅が広がっています。
着物をしっかりと着こなす人もいれば、洋服と合わせてコーディネートを楽しむ人までその装いは様々です。今回はそんな幅広い和装の中でも、着物の色に合わせたジュエリーコーディネート術をご紹介します。

着物にジュエリーを合わせてもいいの?

現在では和装の幅が広がっていることもあって、ジュエリーを合わせる人も多くいます。しかし、少し前までは着物にアクセサリーを合わせるのはマナー違反であるとされており、伝統的な装飾品である簪のみが良いとされていました。
その中でも冠婚葬祭の際に着用する礼服としての着物には、今でもアクセサリー自体を合わせることが良しとされていません。
普段着や和装をカジュアルに楽しむ際にジュエリーを合わせて楽しみましょう。

耳元を彩るのがおすすめ!

着物の構造上、合わせで胸元が隠れるだけでなく首のラインギリギリまで着物が重なります。そのため、ネックレスをすると着物の上に重なる形になってしまうので、ジュエリーを合わせる場合はイヤリングやピアスなどで耳元を彩るのがおすすめです。
着物を着た状態でネックレスが見える場合は、胸元の合わせが緩くなってしまっているなど着付けが上手くいっていない可能性があるので注意が必要です。
どうしても礼服と一緒にジュエリーを身につける場合は、揺れないピアスやイヤリングが推奨されています。ワンポイントの小ぶりなジュエリーがおすすめです。

着物の色に合わせたジュエリーコーディネート

シンプルな構造の着物は、その色や柄、帯や小物の色合わせで個性を出します。
古来から伝わる色にはそれぞれ意味や名前があり、その歴史や由来の奥が深いのも和装や着物の魅力です。
ここでは着物の色に合わせたおすすめのジュエリーコーディネートをご紹介します。

大人っぽく上品な藤色

薄い紫である藤色は、藤の花から名付けられています。古くから日本では、紫は高貴な色として貴族が好んで身につけていました。淡い紫色の花を咲かせる藤は縁起の良い樹木とされており、香りの良さだけでなく繁殖力が強く自在に伸びる蔦が、子孫繁栄の象徴として好まれていました。縁起の良さだけでなく、紫に染める染料を手に入れることが難しかったため、必然的に紫色の着物は高額になったため身分の高い人が身につけていたという背景もあります。
そんな藤色の着物は、無地のものはもちろん白や藤の花が描かれたものが多く上品な印象に。
ジュエリーは少し濃いめの色合いでも、着物と同系色であれば問題ありません。藤の花が濃く描かれている着物にも合わせやすいアイテムです。
K18YG アメジスト ハート ピアス

柔らかく着こなしやすい桜色

現代で言うピンク系の着物は、幅広い年代の方に好まれています。コーディネートを組みやすいのもポイントで、柔らかい印象を与えるため非常に着こなしやすい色です。
日本では馴染み深く、古来より愛されてきた桜は神聖さのほかに若さを象徴する色でもあります。ピンク系の色には桜色のほかに、珊瑚色や桃色、少し濃いめの紅梅色とその種類も豊富。ピンク系の着物には桜や牡丹といった花が描かれている場合が多く、非常に華やかで女性らしい装いになります。ピンク系の着物の柄には、白や淡い黄色、緑色など草木を連想させる色が取り入れられている場合が多く、帯や帯留め、草履などの小物にピンク以外の色を組み合わせたコーディネートも人気です。着物の色に合わせたピンクサファイアのピアスはシンプルなデザインがポイント。ピンク系の着物に合わせられることの多い黄色とも馴染むゴールドの地金は統一感も出るので、和装との組み合わせもバッチリです。
K18YG ピンクサファイア ピアス

涼やかで個性を出せる青色

青い着物は紫の着物同様、高貴な色として貴族たちにも愛されていましたが江戸時代からは藍染めが庶民にも伝わり様々なものに用いられたそうです。藍は日本でも多く自生している植物で、その葉を発酵させることによってできる染料は空気中の酸素に触れて青く発色します。そんな藍染めは着物でも多く用いられ、日本を象徴するジャパンブルーとも呼ばれていました。
涼やかな印象を持たせる青い着物には、白や銀といった色が差し色に使われることが多くあります。ホワイトゴールドの地金はコーディネートに馴染みやすいのでおすすめです。
最近では青い柄や生地のほかに、デニムを使った着物などもあります。きらきらとした輝きよりも天然の素材感を感じるラピスラズリは、カジュアルな和装にも組み合わせやすいジュエリーです。
K18WG ラピスラズリ 一粒ピアス

まとめ

結婚式や成人式とはまた違った、着物を使った和装。ハードルが高いと思われるかもしれませんが和装の幅が広がった今、そのコーディネートは様々です。
着物に洋服を合わせるように、和装にジュエリーを合わせたコーディネートも楽しんでみてください。

本稿は無断転載禁止です。ヴィサージュジャパン 株式会社