普段から生活の中に何気なく取り入れている模様の数々。模様にはその色柄によって無地とはまた違った味わいがあります。ファッションや暮らしを華やかに彩ってくれる模様は、あって当たり前ながら実に奥の深い魅力があります。すぐに思いつくような代表的な模様といえばドット（水玉）、ストライプ（縞）、チェック（格子）といったところでしょうか。好みも人それぞれ。気が付けば「ボーダーカットソーをよく着ている」「傘は水玉模様のものが多い」「寝具は花柄が落ち着く」など、生活スタイルの中でそれぞれお気に入りの模様があるかもしれませんね。
ですがそのほかにも名前のある模様はたくさんあります。今回はその中でも自然のモチーフから生み出された模様をいくつかご紹介します。自然がルーツとなったデザインは世界中で数多く、いつの時代も流行を作り出し愛され続けてきました。安らぎを感じさせてくれる自然由来の模様は今や定番模様となって様々なところで使われています。その美しさと魅力を掘り下げてみましょう。
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エレガントさが際立つ草花を由来とした模様「ダマスク柄」
自然の中でも誰もが親しみがある草花から生み出されたダマスク柄。植物や花、果実などが組み合わさったデザインが規則正しく連なって配置されています。シリアの首都ダマスカスが語源となったとされていて、どこかエキゾティックな雰囲気も感じられる模様です。そのエレガントな美しさが好まれイスラム圏からヨーロッパ、そして世界中へと広がっていきました。もともとはダマスク織で作られた柄のことでしたが、今ではダマスク模様として身近になりファッションやファブリックにも幅広く取り入れられています。
種子や原生動物が由来と言われる独特な模様「ペイズリー柄」
イギリス発祥のペイズリーですが、ペイズリー柄の独特な形状は古来より珍重されてきた日本の勾玉にもどこか似ています。世界のいたるところで普遍的に愛されてきた形と言えるでしょう。その形は植物の種子や胞子、果実、葉などから影響を受けたとされるほかにもミドリムシなどの原生動物やお腹の中の胎児、魂を具現化したものなど様々な由来があるとされています。ペイズリー模様ではその形の周りにツル性の植物や花が配置され、よりナチュラルな雰囲気がプラスされています。そして生命力の強さを秘めた趣があります。
日本人なら知らない人はいない！？有名な「唐草模様」
唐草模様と聞いただけではピンとこなくても獅子舞の胴体部分や泥棒の風呂敷と聞けばイメージできるかもしれませんね。唐草と呼ばれるツル性の植物が伝うありさまを模様にしていて、縦横無尽に広がっていく様子からは自然ならではの力強さが感じられます。
唐草模様という響きは日本古来のもののように感じますが、実は世界中で愛されている柄のひとつ。ツル性の植物をモチーフにした模様はあちこちで確認されています。ヨーロッパではツタなどの植物をベースにすみれやチューリップといった花を組み合わせたものが多く日本の唐草模様とは印象が全然違います。
植物だけではない！波のイメージが模様となった「青海波」
地上の自然物から生まれたいくつかの模様をご紹介しましたが、最後に海から生まれた模様もご紹介したいと思います。幾重にも重なる波のイメージから生まれた青海波と呼ばれる日本らしい模様です。無限に広がる大海原のように、エンドレスに沸き立つ波が連想される素晴らしいデザイン。シンプルな曲線の組み合わせの中にある深みが海の懐の深さを感じさせてくれるような、古くから伝わる美しいデザインです。
自然から生まれた優しい雰囲気のナチュラルモチーフジュエリー
ここまで自然由来の模様をいくつかご紹介しました。同じようにジュエリーにも自然から生まれたナチュラルモチーフデザインは人気です。いくつか代表的なモチーフをご紹介したいと思います。
リーフ（葉）
K18WG あこや真珠 ネックレス
リーフ型はナチュラルモチーフの代表とも言われる形です。こちらのペンダントはリーフの先で輝くパールとのバランスが美しく、朝露のような雰囲気が漂います。葉の中に抜け感があるデザインで首元がスッキリ見えるほか、リーフにはひねりが加えられていて軽やかさも感じられます。
ドロップ（雫）
K10YG レモンクォーツ アメリカンピアス
水の雫を象った形が優しく女性的な印象のピアス。水が流れ落ちるような動きが感じられます。こちらのピアスはロングフックで優しく揺れ、肌馴染みの良いドロップ型のレモンクォーツがさりげなくも華やかに感じられるデザインになっています。
まとめ
今回は自然由来の模様をいくつかピックアップしてみました。自然には人間の心理に深く安心感をもたらす作用があります。いつの時代でも多くの人に愛されてきた自然由来の模様。同じようにナチュラルモチーフをデザインに取り込んだジュエリーも、人に優しく寄り添うデザインとして注目されています。