皆さんはアンデシンという宝石をご存知でしょうか?あまり聞いたことがないという方もいると思いますが、それもそのはず、なかなかジュエリーとして利用されることのないレアストーンだから!
今回はそんなアンデシンの気になる特徴について解説していきたいと思うので、ぜひアンデシンの魅力にどっぷりはまってみてくださいね。
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パワーストーンとしても有名!アンデシンってどんな宝石なの?
アンデシン、うーん、やはり聞きなれない宝石名です。昨今アンデシンのようなレアストーンも徐々にジュエリー市場に進出しており、希少ながらもリングやネックレス等に加工されたアンデシンも登場してきています。
ここではまずアンデシンという宝石の色や硬さ、意味などといった特徴をご紹介していきたいと思うので、ぜひ最後までお読みください。
アンデシンの特徴は?!その性質、カラーに産地まで
アンデシンとはいわゆる長石グループに属する鉱物のことをいいます。この長石というものは非常に幅広い宝石が属する鉱物であり、オーソクレーズ、ムーンストーン、ラブラドライトにサンストーンなどもアンデシンと同様に長石グループの一つです。特にラブラドライトに似ていることもあり鑑定機関ではしばし「アンデシンなのか、もしくはラブラドライトなのか?」と、鑑定士さんを悩ます宝石として知られています。
長石自体は全く珍しくない普遍的な鉱物ですが、アンデシンはいわゆるレアストーンに属するくらい産出量が限られた宝石として知られ、その起源はアンデス山脈近郊にある鉱山から発掘されたことに起因します。
比較的硬度が低い宝石として知られ、そのモース硬度は6~6.5程度。ジュエリー加工には耐えられる耐久度ではありますが、ちょっとした衝撃で欠けてしまうこともあるので注意が必要です。
現在はコロンビア、インド、コンゴ、中国、モンゴル等で産出されており、真っ赤な燃え盛る炎を思わせる赤~夕焼け色を呈する宝石として人気を集めています。赤系の宝石としてはガーネットによく似た色合いを見せるアンデシンですが、その色のバリエーションも予想通り幅広く、白色~橙、オレンジ、赤、黄色に薄い緑などそれは様々なカラーのアンデシンも少なくありません。
特に濃い赤色のもの、そして透明度が高いアンデシンは、市場でも非常に高価で取引されています。気になるアンデシンの石言葉は「調和」、現代社会において乱れがちな生活に一つの規律性を与えてくれそうな、そんな有難い石言葉ですね。
なおアンデシンは2002年に突如としてジェムショーに登場した比較的歴史の浅い宝石なので、勿論誕生石には設定されておらず、誕生日石として10月4日を司る宝石になっています。
カラーチェンジアンデシンが美しいと話題!
なおアンデシンの最も類まれであり、宝石愛好家のハートをもぎ取る性質として変色効果が挙げられます。つまりアレキサンドライトのようなカラーチェンジを楽しめることです。
ただし全てのアンデシンが変色効果を持っているわけではなくて、珍しいアンデシンの中でも更にレアな一部のアンデシンのみが変色効果を持っています。長石グループの中でも非常に珍しいカラーチェンジで、赤緑~オレンジに輝くようになります。
なおどんな状況下で変色効果を見せるかというと、場所を変えてみることが一番顕著にその色合いの変化を感じられるはずです。白い紙の上で眺めてみると緑、今度は黒い紙に舞台を変えてみると、どこか澱みのあるレッド、ピンクに様変わり。
蛍光灯から太陽光のような光源の違いでもその色の差を楽しむことはできますが、やはりその強いカラーチェンジは黒地を背景にした際の変化には適いません。それぞれのルースによりどの程度の赤味を見せてくれるのかは勿論異なります。
黒地背景に更に光源を与えることでギラギラの赤色変色を見せてくれる子がいる一方、光を与えても色味が変わらない子もいる、そしてバイカラーだって……。
なかなか出回らないカラーチェンジアンデシンですが、そのミステリアスな輝きはアレキサンドライトやカラーチェンジガーネットとは異なる唯一無二の変色を見せてくれる、まさにレアストーンのルーキー的存在なのです。
Pt900 アンデシン ピアス
アンデシンっていくら位?その価値と取り扱いの注意点
長石グループは20種類にも及ぶ鉱物の総称なので、アンデシンもそのお仲間である斜長石グループの宝石群と非常によく似た性質を持っています。その中でも産出量が限られているのがアンデシンであり、なかなかジュエリーとして利用されるものは多くありません。
レアストーンとなると気になるのが、「お値段はいくら位?」というわけで、ここではそのプライスに焦点を絞りながら、その価値、そして注意点に関しても解説していきたいと思います。
10万超えもザラ!?アンデシンのルース価格
アンデシンの市場価格についてですが、これはその色、カラット、内包物等により異なりますが、やはりレアストーンとしての希少性の高さがゆえに高価で取引されています。ピンキリではありますが、色の薄い1カラット以下の物でも3万円程度、カラット数が大きく赤味が強い物はそれこそ10~30万円程度で取引されています。
言わずもがな赤と緑が混在したバイカラーアンデシンや、カラーチェンジアンデシンは小粒の物でも5万円台、カラット数が大きくクオリティーの高い物は20~50万円以上で売られることも少なくありません。
アンデシンは現段階でもあまり知名度こそありませんが、その希少価値に目を付けた業者による拡散処理を施したものもチラホラと登場しているので要注意!
なおジュエリー加工されたものは、リングやピアスなど小粒のアンデシンルースをセットしたものが中心で、3~5万円程度のものが多いようです。またパワーストーンとして人気の高いアンデシンは、ブレスレットに加工されることも多く、高品質のものは10万円以上するブレスも少なくありません。
なおパワーストーンとしてのアンデシンは、主に「人生の羅針盤」、「魂の救済」や「心の浄化作用」などが期待できるそうで、なんだか人生に迷走気味かもと肩を落としている方にはピッタリかもしれませんね。
割れやすい?アンデシンを楽しむ際の注意点まとめ
まず前述のようにアンデシンは硬度が6~6.5とあまり耐久力が強くなく、なおかつ一方向への割れやすさを示す劈開性が非常に強いため、日常生活でアンデシンを身に着ける際は細心の注意をしなければなりません。
スポーツ時、炊事洗濯をする際は勿論アンデシンがセットされたジュエリーは外すこと、そして超音波洗浄機の使用もNG!どこか汚れが気になった場合は中性洗剤をぬるま湯に溶かし(高温のお湯は避けてください)、優しく洗い、その後は柔らかい布でふき取ってあげましょう。
まとめ
今回はアンデシンについて解説してみました。
特に内包物の無い赤色のアンデシンや深い緑色のものに人気が高く、その品質とカラット数により値段が吊り上がります。素晴らしいアンデシンはなかなか手が届く価格帯ではありませんが、小粒の物などはジュエリーに加工されたものでも数万円程度で購入可能なので、気になる方はアンデシンジュエリーを楽しんでみてはいかがでしょうか?
ただし昨今はモンゴル、中国産のラブラドライトや質の悪いアンデシンに拡散処理、熱処理を施したものも流通しているので、購入の際には産地を確認し、信頼のおける業者から購入することを心がけましょう!