【宝石講座058】アゲート（メノウ）とカルセドニー（玉髄）

１．全般

宝飾品市場やアクセサリー市場で、しばしば「メノウ」と「玉髄（ぎょくずい）」という言葉が出て来ます。あるいは「アゲート」と「カルセドニー」という言葉も出て来ます。さらにカーネリアン、オニキス、サードオニキスなどという言葉にも出会います。これらはすべて水晶や石英の仲間です。

２．メノウと玉髄の特徴

メノウ（漢字：瑪瑙）（英語：アゲート）と玉ずい（漢字：玉髄）（英語：カルセドニー）は、水晶（石英）と同じ仲間ですが、前者の２つの石は半透明（潜晶質）です。
後者の水晶は透明（結晶）です。以下、アゲートとカルセドニーの用語を使用。

３．アゲートとカルセドニーの違い

アゲートもカルセドニーも中味（本体）は同じです。外観の違いだけです。外観が不均質な石をアゲート（メノウ）と言います。外観が均質な石をカルセドニー（玉ずい）と言います。これらの石は外観の色によっていろいろな名前が付いています。

４．アゲート（メノウ）の細分類

（１）褐赤色と白色（または灰色）の縞模様→サードニクス（サードオニキス）
（２）黒色と白色（または灰色）の縞模様　→オニキス
（３）半透明本体に緑色苔模様　　　　　　→苔メノウ（モス・アゲート）
（４）その他

５．カルセドニー（玉ずい）の細分類

（１）褐色から褐赤色（縞模様無し）　　　→サード
（２）赤橙色から黄橙色（縞模様無し）　　→カーネリアン
（３）緑色（縞模様無し）　　　　　　　　→クリソプレーズ（ニッケル着色）
（４）その他

６．その他

1. オニキスは黒色と白色（灰色）の縞模様を持つ石です。しかし、現在、白色（灰色）がない黒色一色の石もオニキスと呼んでいます。本来、この石はブラック・カルセドニーと呼ばれていました。
2. アゲートやカルセドニー、そして水晶（石英）は同じ仲間です。さらにオパールもこの仲間です。これらの仲間はすべて「シリカ・グループ」と呼ばれています。
3. さらに外観が岩石のような「ジャスパー」と呼ばれる石も仲間です。このジャスパーは完全に不透明です。暗赤色のジャスパーは「レッド・ジャスパー」、暗緑色のジャスパーは「プレーズ」、淡緑色のジャスパーは「プラズマ」と呼ばれています。
4. シリカ・グループには、水晶（石英）が含まれます。ですから、アメシスト（紫水晶）、シトリン（黄水晶）、ローズ・クォーツ（バラ水晶）もみんな仲間です。