服の布地を意味するテキスタイルは、季節や場所、用途によって着用する服を選ぶ基準になるだけではなく、コーディネートを組む際も非常に重要です。一見、ジュエリーとは関係がないように見えるかもしれませんが、トータルのコーディネートとして合わせた際にはお互いの良さを引き出し合うことも少なくありません。今回はそんなテキスタイルとの組み合わせから、コーディネートの幅が広がるジュエリー選びについてご紹介します。

テキスタイルから受ける印象

テキスタイルは質感や見た目で受ける印象が異なります。織りが密になっているものや光沢のある素材は高級感を、逆に織りが荒いものや不揃いなものからはカジュアルな印象を受けます。薄手の透けるものは涼しげに映り、毛足が長いものはあたたかそうに見えるなど、テキスタイルから受ける印象は、季節やシーンに合わせた服を選ぶ材料になります。また、テキスタイルは柄から受ける印象も強烈です。例えば、果物や花の絵が連続しているテキスタイルは、モチーフがそのまま描かれ直接的にボタニカルな印象を受けます。ボーダーは海軍の制服だったこともあり、海や水辺を連想させるため夏に多く着用されるテキスタイルのひとつです。こうしたイメージから服を選ぶように、ジュエリーも質感やイメージを関連付けて選ぶことで、コーディネートに統一感が出るだけでなく、遊び心や幅も広がっていきます。

ポップなドット柄でかわいらしく

カラーによって大人っぽくなるものの、ポップな印象のあるドット柄はかわいらしいジュエリーとの相性が抜群です。ハートモチーフのジュエリーや丸みのあるジュエリーは、四角や直線的なシルエットのアクセサリーよりもドット柄の雰囲気に馴染みます。また、赤やピンクなどのはっきりとしたカラーもかわいらしさをアップするので、ルビーやトルマリンなどを使用したジュエリーはドット柄と合わせるジュエリーとしておすすめです。
K18WG ピンクトルマリン 10月 誕生石 ハートピアス

ピンクのハートが印象的でかわいらしいピアスは、ポップなドット柄と相性抜群です。ドット柄の印象が強いため、ジュエリーは小ぶりでシンプルなものでも映えます。揺れの少ないピアスでもピンク色のトルマリンがかわいらしさを引き立てます。

ギンガムチェックは春のイメージも

ギンガムチェックは、パステルカラーからモノクロまでさまざまなカラーが楽しめる春らしいイメージのテキスタイルです。どちらかというとカジュアルな印象を受けることが多いので、デニムとの相性も抜群!軽やかなコーディネートが得意でもあります。きれいめにも着こなせますが、オフィスなどにはあまり向かない印象も。春のおでかけやピクニックといったシーンを連想させるギンガムチェックは、カジュアルでまとめることでどの年代の方でもコーディネートの幅が広がるのも魅力のひとつです。
K10WG タンザナイト 12月の誕生石 馬蹄ネックレス

ギンガムチェックとデニムといった王道の組み合わせからワンピースまで、カジュアルにまとめる場合はシルバーカラーのジュエリーがおすすめです。重たい印象にならずにさらりとつけられるホワイトゴールドのネックレスは、ホースシューが気取らない上品さを演出します。タンザナイトの淡い色合いも、爽やかな印象を与えるのでカジュアルなコーディネートにもぴったりです。

大きさや色合いによってイメージが変わる花柄

どのシーズンにも見ることの多い花柄は、大きさや色合いによってイメージが変わります。小さな花が敷き詰められたような小花柄は春先から店頭に並びだすことが多く、パステルカラーなどの淡い色合いでは柔らかくかわいらしい雰囲気になります。一方で大きな花が描かれた大柄のものや鮮やかなカラーが目を引く花柄は、夏から秋にかけて店頭に並ぶことが多く、色彩や彩度によってその印象は異なります。はっきりとしたビビットカラーが大胆に施された花柄は夏のイメージが強く、リゾートルックなどにぴったりな一方で、大柄でも落ち着いた色味の花が描かれている場合は秋のクラシカルな装いにぴったりです。
K18 アコヤ真珠 6月の誕生石 ロングピアス

小花柄でも大柄でも存在感のある花柄には、同じく存在感のあるジュエリーを合わせると一気に華やかになります。しかし、ジュエリーに色味を持ってくると華やかになりすぎる場合もあるので、ゴールドやシルバーのみやパールといったストーンを使わないジュエリーをおすすめします。季節や着る服のカラーによってイエローゴールドとホワイトゴールドを使い分けてみるのはいかがでしょうか。

まとめ

服の柄や素材によってさまざまなスタイリングが楽しめる中で、ジュエリーもファッションの一部として取り入れることでコーディネートの幅はぐんと広がります。形だけでなくベースになるジュエリーやストーンのカラーのほかに、大きさや揺れ具合、ファッションとの全体的なバランスなど、スタイリングに合わせたジュエリーを身に着けて、よりおしゃれを楽しんでみてください。

本稿は無断転載禁止です。ヴィサージュジャパン 株式会社