秋の楽しみのひとつに紅葉(もみじ)狩りがあります。美しい紅葉(こうよう)を観賞する紅葉狩りは子どもにもおすすめで、家族で楽しめるイベントです。

好奇心旺盛な子どもからは、予期せぬ質問をされることがありますが、大人としてしっかり答えてあげたいですね。しかし、紅葉について詳しい知識がないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、紅葉の仕組みや紅葉狩りの語源などの豆知識と、家族での紅葉狩りの楽しみ方をご紹介します。

紅葉(こうよう)の仕組み

毎年紅葉を見ているけど、緑だった葉が赤や黄色に色づく理由は知らないという方は多いでしょう。子どもに質問されたときにしっかり教えられるように、紅葉の仕組みを知っておきましょう。

紅葉するのは落葉樹

木には「落葉樹」と「常緑樹」があります。このうち秋になると紅葉するのは、落葉樹のほうです。

常緑樹の葉の寿命は1年以上と長く、秋冬も緑の葉のまま過ごします。春になると新しい葉に替わるものや、半分ずつ入れ替わるもの、10年近くそのままのものなど、葉の寿命や交換方法は、常緑樹の種類によって違いがあります。

落葉樹の葉は半年ほどの寿命です。日照時間が短くなり、気温が低くなってくると、落葉樹は葉を落とします。葉を落とす準備段階で、葉の色が変わるのが紅葉です。

寒くなると、葉は光合成の効率が悪くなってあまり養分を作れず、葉の必要性がなくなります。葉から水分が出ていくことで木が乾燥するので、葉は邪魔になるのです。乾燥を防ぐために落葉樹は葉を落とし、そのまま冬を過ごします。

紅葉の種類(紅葉・黄葉・褐葉)

秋に葉が色づくことをすべて「紅葉」と呼ぶことが多いですが、正確には、紅葉は葉の色によって3つの種類に分けられます。赤くなる紅葉、黄色になる黄葉(こうよう)、茶色くなる褐葉(かつよう)です。

それぞれ、下記のような植物が該当します。

紅葉:モミジ、ツツジ、ナンキンハゼ など
黄葉:イチョウ、カツラ、ポプラ など
褐葉:ケヤキ、ブナ、トチノキ など

紅葉の色は葉の色素で決まる

葉の色は、含まれる色素や状態によって変わってきます。葉に含まれる色素はさまざまで、緑色はクロロフィル、黄色はカロテノイド、赤はアントシアニン、茶色はタンニンという色素が多くなることで、その色に見えます。

紅葉前の緑色の葉は、クロロフィルが多くある状態。それが、秋になって葉を落とす準備が始まると、クロロフィルは分解されて養分となり、木に吸収されます。

すると、元々存在はしていたものの、少なくて見えていなかったカロテノイドの色が目立つようになり、葉は黄色く色づきます。

赤くなる種類の葉ではアントシアニンが作られていき、オレンジや赤く色づき、徐々に色が濃くなっていきます。

黄色や赤い葉も、最後は茶色に変色します。これは、カロテノイドとアントシアニンも次第に分解され、元々葉に多量にあったタンニンの色が現れるから。

植物によって葉に含まれる色素は違うので、紅葉や黄葉といった違いが見られます。また、葉の老化の程度によって色素の量が変わるので、色の変化を楽しめるのです。

紅葉(もみじ)狩りの語源

紅葉狩りには「狩り」という言葉が使われます。その理由を解説しましょう。

紅葉狩りは紅葉の葉を集めることなの?

紅葉狩りと聞いて「モミジの葉を採って集めること」だと思う子どもがいるかもしれません。いちご狩りがいちごを、潮干狩りが貝を採るように、狩りには「魚介類や植物を採集する」という意味があります。

しかし、紅葉狩りの場合はこの意味ではなく、「山野で植物を観賞する」という意味で使われています。紅葉狩りは、赤や黄色に色づいた紅葉を見て楽しむものなのです。

観賞するだけなのに狩りとつくのはなぜ?

「狩り」の本来の意味は、山野で鳥獣を捕らえること。それが、次第に意味が広がって、魚介類や植物の採集でも使われるようになります。

諸説ありますが、植物を観賞する意味で使われはじめたのは平安時代で、貴族たちが紅葉を観賞する際に使われたといわれています。

紅葉を見るためには山に出かけなければなりません。しかし、当時の貴族にとって、狩り以外で出歩くという行為は下品なこととされていました。そのため、狩りに見立てて「紅葉を狩りに行く」と表現し、体裁をつくろったということです。

【子どもの楽しみ方】紅葉した葉で楽しむ工作

美しい紅葉を観賞していても、子どもたちはすぐに飽きてしまうかもしれません。そんなときは、きれいな落ち葉やどんぐりなどを探して遊ぶのもおすすめです。

集めた落ち葉などを家に持って帰り、栞(しおり)や貼り絵、リースなどを作ってみましょう。工作まで含めて、家族のよい思い出になりますよ。

【大人の楽しみ方】紅葉のような秋色ジュエリー

紅葉狩りに出かけるなら、色づいた葉のような美しい秋色のジュエリーを身につけてみてはいかがでしょうか。
K10PG ガーネット&ダイヤモンド ネックレス

しずく型のガーネットをピンクゴールドで留め、ダイヤモンドをあしらったネックレス。濃く色づいたツツジの葉を想わせるような、深い紅色のガーネットが魅力的です。

K10YG カーネリアン 2WAYピアス

これから赤く染まっていくモミジのような、半透明のオレンジ色が美しいカーネリアンのピアス。カーネリアンを外しても使える2WAYタイプです。

K18YG シトリン ネックレス

一面黄色のイチョウ並木を歩くときは、黄金色に輝くシトリンのネックレスがおすすめ。地金のイエローゴールドも肌になじみ、胸元でやさしくきらめきます。
紅葉狩りのおしゃれは秋色ジュエリーで楽しもう
子どもにとっての紅葉狩りは、自然にふれられ、観察力が高められ、知識を増やせる絶好のチャンス。紅葉を観賞したり紅葉について親子で語り合ったりするだけでなく、落ち葉を拾ってきて工作を楽しむといった楽しみ方もできます。

大人にとっての紅葉狩りは、秋のおしゃれを楽しめる場でもあります。紅葉を想わせるような秋色のジュエリーを身につけて、赤や黄色に色づいた木々を見に出かけてみませんか?

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