ジュエリーのモチーフとして定番のハート型ですが、そこには長い歴史があるのをご存じでしたか?古くから人気があり、今でも愛されているハート型のジュエリーはカラーや大きさ、デザインによって様々な表情を見せてくれるアイテムです。今回はそんなハートモチーフのジュエリーの歴史とおすすめのアイテムなどを、合わせてご紹介していきます。

ハートは愛のシンボル

今では馴染みのあるハートモチーフですが、その由来は心臓だとされています。古代エジプトやローマ時代といった多くの歴史の中で、心臓は人間の意識の根底であり生命の源だとされていました。また菩薩樹の葉がハートの形をしているように見えることから、社寺ではよく見られるモチーフです。その他にも古墳の遺跡からハートモチーフのアイテムが出土していたりと、日本でも馴染みの深いモチーフです。キリスト教では、人類に対するキリストの愛を心臓として見立てており、宗教画にはキリストの心臓として胸や手のひらにハートの形が多く描かれています。様々な国でそれぞれ育まれてきた文化の中でも少しずつ影響を受け合ったりした結果、ハートが愛のシンボルとして定着していったのはなんだか素敵ですよね。

古くから結婚指輪にも使われていた

愛のシンボルということもあり、ハートをモチーフとした結婚指輪は古くから存在しています。中世では騎士道精神からくる恋愛の思想が流行し、それを愛のシンボルとしたハートをモチーフにした指輪が作られました。恋人や結婚相手に指輪を贈る行為は古代ローマ時代から歴史が続いており、2世紀頃にはゴールドを使用した結婚指輪が作られていたといいます。このように約束事や恋愛から発展した指輪はやがて結婚指輪となり、富や装飾品としての役割だけでなく愛を伝える手段となりました。心臓が元とされているハート部分にはルビーやガーネットといった赤い色の宝石を使用し、地金にはゴールドが使用された指輪も多く見られています。また価値の高いゴールドは昔から好まれ、身につけて逃げられる資産といった観点からゴールドの指輪は多く存在しています。

様々な色のハート

ハートといえば赤というイメージが強いですよね。キリスト教の話などから、愛や情熱を表現した赤いハートモチーフのアクセサリーが多く作られましたがそれだけではなく、ハートモチーフを使ったアクセサリーには様々な色が使用されています。ゴールドでそのままハート型を形作ったアイテムもあれば、ダイヤモンドをハート型に加工した指輪、サファイアを使用したネックレスなど様々な色の石や宝石を使用したハートモチーフのジュエリーが存在しており、絢爛豪華なルネサンスの時代では王室や貴族を中心により豪華で美しいジュエリーが多く生み出されました。貴族の女性はネックレスとイヤリング、指輪をセットで着用できるように同じ宝石で作ってもらうなど、ジュエリーに対する意識はとても強いものだったといえます。またゴールドの他にもシルバーを使ったジュエリーも多く、シルバーとアクアマリンやサファイアといった涼しげな色合いのものも存在しています。

スコットランド生まれのラッケンブース

ハートに王冠がのせられているデザインが特徴のラッケンブースはスコットランド発祥のアクセサリーです。元は結婚式に花嫁がつけるブローチとされていましたが、その可愛らしいデザインから現在ではネックレスやピアスなども多く作られています。愛の証として花婿から花嫁に贈られ、愛を誓う婚約指輪や結婚指輪のような役割を担っていました。伝統的なラッケンブースはシルバーを使ったものが主流ですが、現代ではゴールドや真鍮などといった幅広い素材が使用されています。

おすすめのハート型ジュエリー

古くから伝わるハートをモチーフとしたジュエリーの魅力は、現代でも褪せることはありません。
K18YG ガーネット ハートフックピアス

真っ赤なハートが目を引くピアス。シンプルな印象を受けますが、ハート型のガーネットの周りを囲むイエローゴールドがどこかクラシックな雰囲気を醸し出す魅力的なデザインです。フックピアスなので、動くたびに小さく揺れる様が可愛らしいアイテム。主張しすぎないサイズ感が、様々なファッションに合わせられるのも嬉しいポイントです。

K10WG アクアマリン&ダイヤモンド ネックレス

ホワイトゴールドとアクアマリン、ダイヤモンドが爽やかな色合いのネックレスは、ハート型のカッティングが可愛らしいアイテムです。赤やピンクといった色は可愛らしすぎて着用をためらってしまうという方でも、透明感のある淡い色合いなので着用しやすいのではないでしょうか。ダイヤモンドのワンポイントも大人っぽいので、シーンを問わないデザインです。

まとめ

古くから変わらず、人々に愛されているハートモチーフのジュエリー。その歴史は深く、人々の愛や信仰からくる想いが現代へと続いているのはロマンチックですよね。ハートをモチーフとしたジュエリーの歴史や背景と合わせてファッションやジュエリーを楽しんでみてください。

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