1月の誕生石のガーネット。
決してずば抜けて効果な宝石ではないけれど、コアなファンが多いことで知られている鉱物です。

知れば知るほどに深いガーネット、今回はその中でも特にレアで美しいと話題、そもそもあまり聞くことのないモンスター級にめずらしいインペリアルガーネットについてご紹介していきたいと思います。

インペリアルガーネットとは?黄金に輝く柘榴石の秘密

インペリアル、日本語に訳すと皇帝ですね。王でも天皇でもなく皇帝……。なんと神々しい敬称でしょうか。

宝石にもこのインペリアルの名前が付く石があるのは皆さんもご存知かと思います。そうブラジルで産出されるコニャックイエローが美しいインペリアルトパーズのことです。

しかしガーネットにもインペリアルの名が施された石があります。ここではそんなインペリアルガーネットについて解説していきたいと思います。

グロシュラーガーネットがインペリアルガーネット!?

まずインペリアルガーネットという名前はいわゆるコマーシャルネームであり、そのまろやかで強いハニーイエローはインペリアルトパーズを思わせ、ゴールデンガーネットと呼ばれることもあります。

シェリー酒を思わせるインペリアルトパーズと似た色合いを見せる為にインペリアルガーネットと呼ばれますが、そもそも鉱物種がトパーズとガーネットと異なる為、色以外の共通点は両者にはありません。

ガーネットは構成している化学元素によってアルミニウムを基本とするパイラルスパイト、カルシウムを共通にしているウグランダイト系に分かれます。

ウグランダイトガーネットは更に化学組成の違いでアンドラダイト、グロシュラ―、ウバロバイトに分かれ、今回の主役であるインペリアルガーネットはグロシュラーガーネットに属する宝石です。

基本的にグロシュラ―ガーネットに属するガーネットは非常に珍しいことで知られており、インペリアルガーネットは、グロシュラ―ガーネットの一種であるツァボライト、ヘソナイトと親戚関係にあるといっていいでしょう。

ヘソナイトはオレンジ色、ツァボライトはエメラルドを思わせる緑色を呈しますが、このグロシュラーガーネットもその色素を誘発する元素の違いにより橙、黄、緑、茶色系統の美しい発色を見せてくれます。

インペリアルガーネットは薄いコニャックカラーからギラギラの黄金色までその色合いに幅こそあり、特にその黄色味が強い物をインペリアルガーネットと呼ぶことが多いですが、お店や人によっては薄い黄色の石もインペリアルガーネットと呼ぶ場合も少なくありません。

なおUVライトに反応しオレンジ、ピンク色の強い蛍光色を発するものもありますが、全てのインペリアルガーネットがこの現象を見せるわけではありません。

インペリアルガーネットの価値について

グロシュラーガーネットの中でも特に鉄イオンが含まれるものが、黄色味を帯びる要因となり特に貴重なものとされます。

タンザニアやケニアなどで見つかりますが、特に黄色の濃いもの、そしてインクルージョンがあまり見られない宝石が特に高く評価されます。

通常インペリアルガーネットと呼ばれるガーネットはほとんど市場に出ません。その為価格を明確にするのは難しいですが、最高級のインペリアルガーネットは50万円以上で取引されるルースもしばしば。

流石にその評価もインペリアルですね!因みにインペリアルガーネットは自己の想像力を向上し、集中力を高めるという意味合いがあるようで、いわゆるパワーストーンとしても人気がある宝石です。
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インペリアルガーネット以外にイエロー系ガーネットはある?

大きく分けて6つに分類可能であり、更にそれぞれのガーネットの成分が混ざり合う事で固溶体を作り、非常に多くの種類と色合いが見られるガーネット。

今回は黄金色に輝くインペリアルガーネットについてお話していますが、ここではそれ以外にもイエローに輝くガーネットをご紹介していきたいと思います。

マリガーネット

マリガーネット、人名のマリではなくて国名を表わします。つまりはマリから産出するガーネットのことで、比率で言えばグロシュラ―80%、そしてデマントイドガーネットで知られるアルマンダイトが20%の割合で混ざった固溶体ガーネットのことです。

歴史は比較的新しい石ですが、屈折率の高さが自慢の美しい黄緑、黄色を呈するのが特徴的。なおマリガーネットのイエローを決定づけるその発色要素はインペリアルガーネットと同様に鉄に起因します。

固溶体ガーネットであるがゆえに、どの程度の割合でグロシュラ―、アルマンダイトを含んでいるかもその色を決定づける要因になり、アルマンダイトの比率が高いほど緑~橙、ブラウンカラーになる傾向が高くなります。この場合は鉄イオンだけではなく、クロムが濃い緑色を見せる要因になることも覚えておきましょう。

なおアルマンダイトガーネットの中にはトパーズに似た薄い黄色を呈する石があり、これをトパゾライトと呼んでおり、こちらもマリガーネット同様にレアガーネットとして知られています。
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まとめ

インペリアルガーネット、あまり聞いたことがないそのイエロー系ガーネットの不思議。多くの色合いを持つガーネット族のグロシュラーガーネットの中でも、更にレアな黄金のはちみつ色を持つ石を商業ネームとしてインペリアルガーネットと呼んでいます。

あまり見かけることがないタイプの石でジュエリーに加工されることは少ないですが、その強いイエローカラーはプラチナやホワイトゴールドとの相性が良く、女性の指、首、耳元を彩ってくれます。

鉱物フェアやガーネットに特化したルースショップなど限られた場所でしか目にすることはできませんが、パッと見てガーネットとは思えないそのカラーは唯一無二。手に取ればガーネットという鉱物の奥深い世界に浸れることでしょう。