宝塚歌劇の演目で有名なのはなんといっても「ベルサイユのばら」ですよね。フランス革命をテーマに華やかな宮殿の様子と運命に翻弄される王妃マリーアントワネットを描いた作品。多くのファンを生み出しました。けれども近年、それを上回るほどの大人気演目が存在するのをご存知でしょうか?オーストリア皇后エリザベートの人生を描いたその名も「エリザベート」です。
1992年初演。当時人気スターの退団公演として上演されました。そのときファンの間で多くの反響を呼んで以来再演に継ぐ再演。今や「ベルサイユのばら」より頻繁に上演を繰り返している宝塚歌劇を代表する作品となりました。
昭和の大ヒットが「ベルサイユのばら」だとすれば、平成の大ヒットは「エリザベート」ということになるのかもしれません。

「エリザベート」あらすじ

エリザベートがハプスブルグ家に嫁ぐ前、まだシシィと呼ばれていた頃からこの物語はスタートします。おてんばだったシシィが木から落ちたときに出会った黄泉の帝王トートがこのミュージカルの主役。その後オーストリア皇帝との結婚式で不吉な運命を示すようにエリザベートと再会します。そしてトートは夫の不倫、過度のダイエットなどことあるごとエリザベートの前に姿を現します。そのたびにエリザベートは持ち前のアイデンティティで彼を跳ねつけますが最愛の息子が自殺した時にはトートを受け入れようとします。そのときトートに「まだ私を愛してはいない!」と拒絶されます…。

「エリザベート」が大ヒットとなった理由は?

① 華やかさが見事にマッチ
「ベルサイユのばら」でもわかるように、もともと中世のヨーロッパはタカラヅカと相性の良いジャンル。その世界観はお手のものです。さらにファンタジーが組み合わさった内容は夢の世界であるタカラヅカとシンクロしやすかったのかもしれません。豪華な衣裳や大掛かりな舞台装置など見ごたえも満点です。

② 独創的なストーリーにハマる人続出
このミュージカルはもともとウィーンで生まれた作品を輸入してきたのが始まり。タイトルロールにもなっているエリザベートが主役のミュージカルでした。日本版の初演を行った宝塚歌劇団では男役が主役を務めるため、主軸を大幅に置き換えて生まれ変わりました。
何と言っても特徴的なのが主役をトート(黄泉の帝王=死神)とした点。トートに惹かれてゆく皇后エリザベートの一生を綴るストーリーになっています。史実をベースに現実ではありえないストーリーがドラマを魅力的なものにしています。

③ 全編が歌!!その楽曲が美しく重厚
「歌劇」と呼ばれていても、タカラヅカで演じられるお芝居はいわゆるミュージカル。お芝居に付け加えて心情を表すような音楽や歌唱が入るスタイルになっているものがほとんどです。ですがこの「エリザベート」は本当に全編音楽。オペラのようです。2時間半の公演中つねに生演奏の音楽が流れています。そのドラマチックな音楽と共にストーリーは展開してゆきます。
セリフが歌の中に全て込められているのは慣れるまでは聞きにくいかも…?そんなことは全くありません。心情とマッチした音楽でより一層心に響きます。またソロからコーラスまで主要メンバーが様々な組み合わせで歌うシーンばかり。コアなファンの心をしっかりと掴みました。

肖像画でも有名!皇后エリザベートが身に付ける星の髪飾り

皇后エリザベートはその美しさが有名ですが、それをあらわした一枚の肖像画があるのをご存知でしょうか。巨大な肖像画では白いドレスに身を包んだエリザベートが半分振り返りながら凛とした立ち姿で微笑んでいます。身長172㎝、ウェスト50㎝、体重50㎏以下と言われた抜群のプロポーションと真っ黒で豊かな濃い色の髪が特徴的なエリザベート。さすが自ら美を追求し続けたと言われるプロポーションですね。そしてその髪に合わせた髪飾りがとてもかわいいんです。この肖像画の中で、ひとつでも豪華な髪飾りをエリザベートは描かれた年齢と同じ27個つけているのだとか。またこの髪飾りは幼少期の名前より「シシィの星」と呼ばれているそうです。このデザインは夜空に輝く星はもちろんのことオーストリアの国花エーデルワイスをモチーフにしたともいわれています。人生の絶頂を表すような肖像画のエリザベートに華やぎとかわいらしさをプラスしています。
K18YG アコヤ真珠&ダイヤモンド ピアス

このピアスもそんな気品を感じるデザインです。星のようなきらめきの中に輝ける一粒のパール。華やかな装いにも負けないし、シンプルな装いでもこれひとつ付けるだけでワンランク品格が上がるアクセサリーです。とっておきのシーンにピッタリです。

まとめ

近年タカラヅカで大人気の演目「エリザベート」をご紹介させていただきました。この美しいミュージカルはいまや宝塚歌劇の世界も飛び出し、韓流版や東宝ミュージカルなどでも見ることができる作品となりました。数ある宝塚歌劇の作品で何を観るか迷ったなら「エリザベート」を上演しているか確認してみてはいかがでしょうか。

本稿は無断転載禁止です。ヴィサージュジャパン 株式会社