幻獣と言えば真っ先に何が思い浮かびますか?有名で人気の高いものは1本のツノを持つ馬「一角獣」。ユニコーンと聞けばイメージしやすいかもしれません。額の中央から螺旋状にねじれたツノが突き出している伝説の動物ユニコーン。エピソードも設定がとても細かく、まるで本当に存在しているかのような逸話がたくさんありますが、人々が作り出した幻想の動物です。
このような動物は神話を中心に数多く存在し、星座になるなど時代を越えて生き続けるファンタスティックな存在です。ユニコーンを詳しく掘り下げるとともに、他にもたくさんの幻獣がいますので、そのうちのいくつかを取り上げてみたいと思います。

ユニコーンは獰猛!?

ユニコーンはアニメや雑貨のイラストにもよく使われていて、どちらかというとメルヘンな雰囲気が感じられる可愛らしいイメージがありませんか?でも時にとても獰猛で勇敢な動物であるとされ、チャームポイントの強靭なツノでゾウを一突きしたお話などが有名です。また、ユニコーンのツノには解毒作用や病を治す力、水を清める作用などがあるとされ、水や薬のシンボルにもなっています。そのため薬局のロゴマークに使われている国もあります。

神話より生まれた幻獣

ユニコーンは古典文学や旧約聖書に登場しますが、幻獣の多くは神話に出てきます。ここでは神話から生まれた2つの有名な幻獣をご紹介します。
〇ペガサス…ギリシャ神話に出てくる翼を持つ馬。怪物メドゥーサの血から生まれたとされています。雷を運ぶ役割を担っていたため天候をつかさどる幻獣という説もあります。
〇スレイプニル…北欧神話に出てくる8本の足を持つ軍馬。オーディンという神様が乗ったとされ、自慢の脚でスピーディーに大地から空まで自在に駆け抜けます。

アジア生まれの幻獣

ほかにも私たちにとって身近なアジアをルーツとする幻獣がいます。その多くは中国で生まれましたが、今では私たちの暮らしの中でしっかりと根付いています。
〇ドラゴン…龍とも呼ばれる。神社で祀られているほか、干支にも登場するなど日本人と関係の深い幻獣。豊穣にまつわるといわれています。
〇麒麟…鹿・牛・狼・馬などがミックス。有名なビールデザインにも使用されているため、今や日本中の大人が知っているといっても過言ではない幻獣です。
〇鳳凰…キンケイ、ギンケイなどのキジ類がモデル。国宝である平等院鳳凰堂の鳳凰像を素材としたものが日本紙幣に描かれています。

幻獣の姿かたちの美しさ

幻獣は実在しないので、その姿かたちは自由なもの…と思いきや、案外何かと何かを掛け合わせた風貌をしたものが多いことがわかります。またいくつかの幻獣を比べてみると共通する特徴があります。それは馬のように駆け回る強靭な脚や大空を飛び交うための翼です。

一つ目の特徴…「馬」のような脚

上に取り上げたユニコーン、ペガサス、スレイプニル、そして麒麟。いずれも馬の特徴が見られます。車のない時代、大地を駆け抜け瞬く間に移動できるその姿に人々は夢を抱いたのかもしれませんね。動物って愛らしいものから強くたくましいものまでさまざまですが、馬はとても美しい動物ですよね。その凛々しくもしなやかな姿は昔から多くの人が認めていたのではないでしょうか。そしてその美しさと気高さを崇拝したからこそ、神話の世界において神に仕える馬のような幻獣が生まれたのかもしれません。

二つ目の特徴…「鳥」のような羽根

もうひとつのポイントが鳥のような翼を持つもの。二足歩行の人間にとって大空に羽ばたく姿というのは憧れですよね。現実では飛行機というこれもまた素晴らしいもので人々は空の世界に足を踏み入れることができましたが、やはり羽根で自由に飛び回れる鳥が神格化される存在であったことは容易に想像できますね。しっかりとした脚を持ちながら大きな翼で力強く飛ぶ様子が幻獣のファンタスティックさを際立たせています。

幻獣の2つのモチーフはジュエリーでも大人気

K10WG タンザナイト 12月の誕生石 馬蹄ネックレス

ジュエリーにも馬をモチーフとしたデザインがあります。といっても馬そのものではありません。より人気があり古くから親しまれているのは「馬蹄」です。日本では馬蹄はあまりなじみがないかもしれませんが、乗馬には欠かせない馬の蹄を保護するために装着するアイテムです。馬蹄デザインは形こそシンプルですが、ジュエリーにアクセントをプラスしてくれます。
K18YG アコヤ真珠 フックピアス

翼はたくさんの羽根でできています。羽根の形には独特の美しさあり、人間が作り出したものとは違う崇高さがあります。こちらは羽根に包まれている様子がやわらかな印象を生み出すピアス。真珠の輝きを大切にくるんでいるかのようなデザインは大切な人への贈り物にもピッタリです。

まとめ

ファンタスティックで魅力溢れる幻獣。日本紙幣にも登場したり日常的に目にする企業マークになっていたり、アニメに採用されていたり。私たちの暮らしにすっかり溶け込んでいる不思議な動物です。幻獣を見ていると大昔から人々は想像する、そして創造することができたと感じます。馬蹄や羽根モチーフを見ながら私たちも何か想像してみませんか?

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