１．外観特徴
無色透明な石です。ホワイトは白色を意味しますが、宝石業界では無色透明な石に対して使われます。白色の石にもホワイトが使われますので、石の外観を見て、判断する必要があります。
ホワイト・トパーズはクリア・トパーズやカラーレス・トパーズと表示されることもあります。
トパーズの一般的なイメージは市場にたくさん流通している青色のブルー・トパーズと思います。この色は人工的に作られたものです。
トパーズの原石は、ほとんど無色や淡黄色、淡褐色です。わずかに淡青色があります。
２．美しさの理由
ホワイト・トパーズはダイヤモンドほどの輝きはありませんが、比較的強い輝きと表面のツルツル感が魅力です。無色透明なトパーズは、他の宝石と比較して特別に美しいというわけではありません。
３．耐久性
トパーズのモース硬度は８です。日常使用で発生するスリ傷に対して充分に耐える硬度を持っています。一方、トパーズは強い劈開の特性を持っていますので、要注意です。しかし、大きなサイズのトパーズでは劈開の発生を避けるようにカットされていますので、余り心配は要りません。小粒では、強い衝撃を受ける確率は低いですから、劈開が起こる確率も低いと思われます。
総合的にトパーズの耐久性はかなり高いと判断できます。
４．原石形状
菱形柱状で産出します。柱状の端面は伸長方向に直角に破断しています。断面は菱形が特徴です。この面は劈開面です。
５．鑑別
カットされた無色透明な石を、外観からトパーズであると判定することは難しいです。屈折計による屈折率の測定が必要です。
６．その他
（１）化学組成：Ａｌ２（Ｆ、ＯＨ）２ＳｉＯ４
（２）産出国 ：スリランカ、パキスタン、アフガニスタンなど。
（３）日本名（和名）：黄玉（おうぎょく）。
（４）備考：無色透明のキュービック・ジルコニアやガラスなどの人工石（人造石）を避けたい場合、天然石であるホワイト・トパーズが使われます。